ちょっとまえにこちらのエントリを読んだ。
おれは見事におれの好きな映画である『12人の優しい日本人』の監督を三谷幸喜だと思っていたので、たいへんためになった。そして、「おれはあんがい三谷幸喜映画を観ていないな」と思った。思ったので五谷級という『ザ・マジックアワー』を観てみた。
なるほど、これは谷さんではない(『ギャラクシー街道』のいい話を一個も見たことはない。いったいどれほどのものなのだろう)。三谷幸喜だ。話はよくある入れ替わり勘違いもの。たとえば、えーと、うーん、ほら、そうだなあ、あれとかこれとかだよ。なんかあるよな、殺し屋と勘違いされたり、スパイと間違われたり、「ゴルゴ13」にもそんなエピソードあったような。他にもえーと、ほら、ギャラクシー、本物を演じるという意味では、すばらしいSF映画『ギャラクシー・クエスト』だってそうだろう。
うん、そういう、ある意味コメディ(には限らないかもしれないが)のスタンダードな設定。役者にそうと知らせず本物の殺し屋になってもらう。その殺し屋の役が佐藤浩市で、このへんでもう有効1くらいの話だろう。ナイスなキャストが活き活きとしていて、これは技あり、いや一本、というところ。
いや、しかし三谷幸喜。テレビドラマで一世を風靡する前に『12人』で名前を知ったのだったっけな。どっちが先だったっけな。面白いものを作る人だなと思っているのだけれど、たまに合わなかったり(『有頂天ホテル』とか)、なにやらどうも谷さんになっている作品もあるらしく、まあそういうこともあるだろう。『新選組!』はすごく好きだし、『真田丸』も見事だった。ああ、また大河ドラマやってくれんかな。話それたけど、そんなところで。