『ROCA』は、いしいひさいちの『けいおん!』なのか?

おれは仕事中、ふと、いしいひさいちのことが気になった。おれは仕事中、ふと、なにかが気になることがある。目の前にあるのはベルトコンベアではなく、インターネットに接続されたiMacである。おれの後ろには労働を見張る督戦隊がいるわけでもない。おれはいしいひさいちの公式サイトにアクセスした。公式サイトにアクセスして、「ああ、おれはこのごろ、このようになにかの公式サイトに公式の情報を求めてアクセスすることがなかったなあ」などと思った。

いしいひさいち公式ウェブサイト

新作漫画が載っていた。そして、こんなページを見つけてしまった。

通信販売コーナー

コミティアのために制作してきた自費出版本『ドーナツボックス』のバックナンバーを、通信販売いたします。

えー、コミティアのための自費出版本が?

おれはおれの財布からクレジットカードを取り出し、そくざに全冊注文した。数日後に届いた。

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うわー、すげえうれしい。なんでそんなにうれしいのか? おれはいしいひさいちの大ファンだからだ。いや、大ファンどころではない。日本語というものを読めるようになってすぐに手にとったのがいしいひさいちの『バイトくん』や『がんばれ!タブチくん』だったのだ。おれの発想やセンス、もしそんなものがあるとすれば、その根幹なのである。そんなことは前にも書いた。

goldhead.hatenablog.com

まあともかく、おれは絵本やなにかの代わりに、いしいひさいちの影響を受けて幼児期を過ごしたのだ。いやはや。

とはいえ、上のリンク先にもあるように、朝日新聞連載以降はあまり追っていなかった。新聞連載向けにすこし弱めなような気がしたし、おれには金がなかったし。

……なので『ROCA』について知ったのは、今回が初めてであった。なんでも、新聞連載内連載をしていたというのだが。

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これである。そして、この主人公の吉川ロカが、おれの知る限りいしいひさいちの今までのタッチにない描かれ方をしているのである。端的にいえば、かわいいのだ。いしいひさいちに、萌え? そんな風にも思ってしまう(最近、「萌え」も使われなくなったな)。そしてこれは、いしいひさいちにとっての『けいおん!』(というのはちと古いが、同じ女子高生の音楽ということで)じゃないのか、などと思った次第である。

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ここなんて、百合の香りすらするじゃねえか。すげえなあ、知らなかったぜ、まったく、損していたぜ。おれはそう思った。なんでも、新聞連載内連載は一度終わってるらしいが、こちらは完全新作らしいのだ。これ、最後まで描いて、一冊の本にならねえかな。絶対に買う。いや、つーか、おれはおそらくいしいひさいちの読んでない本がたくさんあって、片っ端から買っていけたらいいのにな、なんて思ったりしたんだぜ。いや、本当に。以上。

 

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