皐月賞。故障の関係から右回りを不安視されていたダノンベルーガ、東スポ杯から間隔を開けたイクイノックス。おれのなかでは、皐月賞でよほどの大敗をしないかぎり、日本ダービーの本命になりうる馬だった。だが、皐月賞ではないな、と思った。
そこで目をつけたのはデシエルトだった。前日オッズではキラーアビリティより人気する瞬間もあった。それほど人気すると面白くないが、持っているスケール感からいけるんじゃないかと思った。
馬主はラ・メール。何者か? 調べてみたら、新山下、本牧あたりの東洋木材という会社らしい。ご近所さんではないか。それに岩田康誠の前走のテンション。化け物、暴れん坊かもしれない。一つ賭けてみるか。
が、デシエルトはビーアストニッシドでもなくアスクビクターモアに先頭を譲り、ずっと手綱引きっぱなしという感じ。ぶっ放したらどうだったのかと思うが、そのあたりはわからない。結果、惨敗。
話にならんなーと最後の直線をみていたら、イクイノックスが先頭に立った。化け物か? とおもったら、ジオグリフが差した。東スポ本紙の本命である。対抗はイクイノックスで、ドウデュースにも印を回しているので馬単、三連単的中だ。お見事。
皐月賞は皐月賞で重要なG1だが、やはり日本ダービーを考える。長期休み明けのイクイノックスの能力は確かめられた。ただ、ここまで「使えなかった」事情を考えると、体調の維持が問題になるだろう。
あまり馬場状態のよくない内を選択した四着ダノンベルーガも日本ダービーではあなどれない。左回りでこそというところもあって、皐月賞はよい一叩きになったのではないか。
今のところ、おれの日本ダービー本命はこの二頭に目が行っていて、ジオグリフあるいはドウデュースにはあまり関心がない。いや、ハーツクライの若駒らしく最後から差してきた(そういうタイプではなく先行できるかと思っていたのだが)ドウデュースは警戒するべきだろうか。
とりあえず、日本ダービーに向けてイクイノックスとダノンベルーガの評価が上がった一戦だった。もとからダービーで買いたいと思っていた馬だった。デシエルトは……どこに行くのか。芝でもダートでも重賞は穫れると思っている。気性さえどうにかなれば。
以上。