光回線の遮断を防止するためのたった一つの冴えたやり方

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金曜日の夕方、職場のネットが突然使えなくなった。ネットどころか、電話もFAXも沈黙した。光回線が遮断された。社内のネット、電話を任せている代理店に連絡したら、NTTの問題だということで、すぐにNTTとのやりとりとなった。修理は最短でも火曜日になるという。

月曜日は静かだった。メールチェックなどは私物のiPhoneをUSB接続のテザリングでどうにかした。はたして、火曜日の修理で直るものだろうか。おれはなにかビルの問題のように思えて、「明日直らない方に100円賭けます」と言った。

夕方、会社を出ると、入り口を塞ぐように工事車両がなにかをしている。「ん? ひょっとしてビル全体のネット障害が明らかになって、NTTが一日早くなにかしているのか?」と思う。

が、それは東京電力の高所作業車であって、このごろ電柱にできたカラスの巣を撤去しているところであった(伏線というか答え)。

火曜日、朝。前日、雨だったので自転車は会社に置いたまま。徒歩なので少し遅く出社。昨日と同じような場所で、NTTの高所作業車がなにかしている。職場に入ってみると、もう作業が始まっていた。てっきり、技術者一人が来て、中の機材や回線をチェックして……という手順かと思っていたら、作業者と誘導員を引き連れていきなりやってきたのであった。

話を聞くと、機材の問題ではなく、外から光が来ていないのだという。外の問題だ。というわけで、高所作業車で回線をなにかしている。が、このビル、一階、二階、それ以上……とそれぞれに線が引かれていて、どれがどれだかわからない、ということで苦戦しているとのこと。

すると、上の階から住人の人がやってきて、「ネットに繋がらないからプロバイダに文句を言って機材を遅らせたが直らない」などという話。上の階も、だめになっている。

NTTの人の途中経過。「三本、線が入っていて、そのうちの二本が駄目になっています。カラスでしょう」。

……うわー、思い当たることあるわー。一週間前くらい(?)から、上司が目の前の電柱にカラスが巣を作っていることに気づいていたのだ。

「カラスが巣を作っていますねー」

「そうですねー」

それでは、いけなかったのだ。即座に東京電力に通報するべきだったのだ。というか、だれかが通報したせいか、月曜日の夕方には来ていたじゃないか……。

自業自得

いや、やらなかったから、しっぺ返しを食らった。そういう四字熟語はなんだ? 思いつかん。まあいい。

ともかく、昼ごろまで時間はかかったが、NTTの人は回線を復旧してくれた。復旧の確認があるより前に、急にFAXが鳴って、データを受信した。「うお、直った!」。すぐにテザリングを解除してブラウザでYahoo!にアクセス(ニュースが表示されるのでYahoo!なのだ)。表示された。すごい。iPhoneWi-Fiで接続できた。やった。なんだ、この安心感……。

というわけで、ほぼ一日の「陸の孤島」状態で、わが社は情報社会に復帰できた。一日で済んでよかった。そうとしか言えない。心配して携帯に電話してきてくれた人もいた。いやはや。それにしても、ちょっとした調べ物をするのに、パッとブラウザを開いてしまうなど、もうネットはわれわれの思考、動作のひとつなのだよな。あ、ギガがもったいないし、知らん間になんらかのデータ転送が行われたらこわいので、常時繋ぎっぱなしにしていなかった。実際、いきなりAdobeCreative Cloudが自身のアップデートを始めようとしたし。

そして、ネットに自由に繋がったおれは検索した。「光回線 カラス」と。……ああ、よくある話なのね。今回、NTTの人がケーブルになにかカバーをしていってくれたが、やはりそういう被害は少なくないのだろう。

というわけで、光回線の遮断という恐るべき事態から身を守る、おれが知るたった一つの冴えたやり方は「近くの電柱にカラスが巣を作っているのを見たらすぐに通報しろ」だ。

以上。