くるり目的で『ギター・マガジン』買ったら、なに書いてあるかわからなすぎて笑った

 

 

『ギター・マガジン』2023年12月号を買った。紙の雑誌で買った。

 

おれは、ギターを持っていない。持っていないどころか、触ったこともない。いや、音楽の授業でアコースティック・ギターに触ったことはある。一度だけ。

 

では、なぜ『ギター・マガジン』なのか。特集が「保存版 岸田繁とくるりとギター」だったのだ。『ギター・マガジン』にそういうのが載りますよ、というのは知っていた。が、「いや、おれギターしらんし」と思っていた。思っていたが、TOKYO FMの『THE TRAD』という番組、ハマ・オカモトの回に月一回『ギター・マガジン』のコーナーがあって、そこで「くるりのギター特集」をやってくれたのだ。なんかそれ聴いてたら、やっぱり買わなきゃな、と思ったわけだ。

 

して、まあ、まったく知らん専門誌というものを手した。

 

ギターのリフが一番偉い。そういうのが僕の原点ですから。

 

とか、岸田繁言ってるのはわかる……わかる? 「ギターのリフを定義してみな」と言われると困る。

 

そんでもって、話がこんなふうになると、もう手に負えない。ギター・ソロがダサい風潮について。

 

……これ、ある種の問題提起になっちゃうかもしれないんですけど。日本にギター・バンドっていっぱいいるけど、コード進行の形、つまりカデンツが二極化していると僕は思っていて。一つは、すごくジャズ/フュージョン化してる。

 

この辺になると「コード進行」、「カデンツ」……? となる。少しとばしてこんなことをおっしゃる。

 

……で、もう一つは、いわゆるパンクとかギター・ロックっぽいバンドの人たちの一見シンプルに聴こえるコード進行が、メジャー・トライアドじゃないこと。コードを4つ使うとしたら〝6度のマイナー〟が入ってるというか、キーがEだったらA-Bと進んだあとに必ずC#mが入る。加えて、セカンダリー・ドミナントとか、部分転調的なものをみんな使ってる印象なんです。そうするとマイナー・ペンタで歌うようなソロにならないから、抑揚のある流暢なフレーズが必要になってくる。だけど彼らのセッティングを見ていると、凄くベタッとした音作りなので、〝ギター・ソロ来ますよ、来ますよ、バーン!!〟って風になりにくいですよね。だから、音圧を稼ぐためにオクターブ奏法でごまかそうとしたりとか、そういうのが多い感じが傍目には見えるんです。ギター・ソロに正解なんてないとは思うんですけど、そういうソロだと飛ばされちゃうよねっていうのは感じます。

 

まったくわからない。ここまでわからない言葉を読むと、なんだかもう笑えてくる。でも、なんかそういうのって嫌いじゃない。普通の会話なのに、用語の意味だけわからない。わかる人にはわかって当然のその流れ。これがいい。

 

で、たとえばおれが、『ぼっち・ざ・ろっく』観てギター買った初心者だったりしたら、こういうのはさらにたまらんだろうな。言葉の意味もわかりかけてきているだろうし、なんか手元にあるんだから実感がある。そのへんだ。たとえばおれが競馬を初めたばかりのころも、専門用語や表にあふれた『週刊ギャロップ』とか『競馬四季報』とか読んでのめり込んでいったものだ。

 

とはいえ、これは「くるり」の特集なわけで、具体的に曲名が語られている。なんというか、その点では手元にあるのだ。だから、「青い空」のコードが「……Am弾いて、6弦2フレを親指で押さえてハーフ・ディミニッシュ(F#m7♭5)みたいな」とか言われたら、よし、聴いてみるか、となる。

 

0:58~1:02? 早すぎてさっぱりわかんねえ。この部分だけで「くるり感が凄いですね(笑)。親指でルートを動かしていくと」とか、その反応もまったくわかんねー。

 

クラシック・スタイルで押さえると煩わしいし、動きが止まっちゃうんですよね。だから、親指で6弦を押弦して、その親指の出っ張ったところで5弦をミュートする。親指でかぶせるように押さえることで、1フレット分は前後に動くようになるんです。親指を1フレにすれば、F△7になります。

 

……いや、ギター弾ける人ってすげえな。いや、「こんなのは言葉にしているから難しく見えるんで、ここをこうやって、こうやってるだけですよ」とか実演されても、やってることは同じだろうし。

 

いや、なんかもう、特別付録のソングブックのコード表(?)見てもわけわからんし、いや、おもしろい。というか、「琥珀色の町、上海蟹の朝」あるじゃん。いつか弾き語りしてほしい。

 

と、いろいろギター門外漢にはわからんことばかり書いたけれど、「くるり全14曲セルフ・ギター・レビュー!」とか読んでて面白いし、岸田繁ギターその他(ライブでも見るシタールとかも入ってる)コレクションは、なんかカタログ好きのおれには楽しいものだった。カタログ好き、わかるかな。まあいいや。

 

というわけで、くるりファンは買って損なしだと思うのでした。以上。

 

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