2023年 チャンピオンズカップ回顧 あるいは最終レースの死闘

2023年12月3日 東京スポーツ紙

チャンピオンズC(G1) 結果・払戻 | 2023年12月3日 中京11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

土蜘蛛 - 関内関外日記

おれは金曜日の予想(?)でジオグリフかウィルソンテソーロ本命みたいなことを書いた。書いたが、だんだん怪しい気持ちが出てきた。

 

いろいろ考えて、人気馬ではセラフィックコールをほとんど無視することにした。ヘニーヒューズがこのコース、このレース駄目なこと、脚質的に向かないこと。そして、田原成貴が応援演説的な予想で本命にしていること。おれは「だれそれが本命にしたから消す」みたいな考えはあまりしないのだが、どうも田原のこの傾向のようなものは感じている。どこか馬の力が足りていないから、騎手を応援するような記事になるのではないか。そんなところ。

 

で、さらにレモンポップはどうか。これも大外で嫌うのがセオリー。ただ、最初はセラフィックコールと一緒に消そうかとも思ったが、『競馬の天才』でも登り坂スタートのコース得意言うてるし、父親のレモンドロップキッドはベルモントステークス勝ち馬や、とか読んで、こちらはやや買うことに。しかし、本命にはどうもできず。

 

で、あれやこれや考えて、内枠有利を信じて、メイショウハリオとテーオーケインズはどうかというところになった。メイショウハリオは大井の二千強者だが、フェブラリーステークスで出遅れから三着に突っ込んできたような脚もある。

 

そして、引退の決まっているテーオーケインズ。もうピークは過ぎている、という見方もある。けれど、去年のチャンピオンズカップは外枠出遅れ、そのあと、「相手がウシュバテソーロ」、「ドバイワールドカップ」、「出負け」、「大井の砂入れ替え」など負けの理由があるのではないか。すんなり内枠を使えば、連対は固いのではないか。

 

などと考えていると、一昨年の勝ち馬だし、条件に文句はないように思えてきて仕方ない。

 

 

というわけで、こういう結論にいたった。ジオグリフは地味に人気しているのでウィルソンテソーロ。重賞三連勝はなかなかできないし、キタサンブラックだし、先行してけっこう粘れるんじゃないのか。その割に鞍上の原のせいか人気なさすぎじゃないのか。これが川田だったらもっと人気するだろう。

 

馬券はテーオーケインズからの馬連手広くと、三連複ボックスでメイショウハリオ、テーオーケインズ、ウィルソンテソーロ、クラウンプライド、レモンポップ。あと、ウィルソンテソーロの単勝と人気馬へワイド。

 

で、レース。なんとなくレモンポップ行くのでは? と、思っていたが、この馬、中央のレースでハナを切ったことがないというので、どうかというところ。そこで、坂井瑠星はうまいよな。馬も強いのか、好スタートからサーッと出て行ってハナを取りきった。レモンポップのペース。ウィルソンテソーロは出負けして、これはないかと思う。

 

そのままレモンポップのペースでレースは進む。セラフィックコールは最後方で、やっぱりこれはないなと思う。テーオーケインズは先行策。インベタで回ってきてウェスタールンドしてくれと思う。が、ドゥラエレーデが粘りよる。未知数の馬なので馬連では買っているが、三連複には入れておらん。

 

で、一頭だけ凄い脚で突っ込んでくる馬がおる。なんとウィルソンテソーロ。あとから見れば、大外ぶん回して不発のセラフィックコールに比べると、インで我慢してからの追い出し。原騎手は反省しているようだが、出負けからやることはやった。見事なもの。

 

でもなあ、ワイドで二発いきたかったところ、ドゥラエレーデは買っておらんのじゃ。テーオーケインズ痛恨の四着。せめて、馬連も買っていれば……。

 

というわけで、レモンポップ―ウィルソンテソーロのワイドのみの的中。まあ、土曜からほぼボウズだったので、八千円は潤いにはなったが、なんとなく悔いが残るレースに。

 

レモンポップはフェブラリーステークス勝つ前から「種牡馬にしなければいけない馬」と言われていたくらいだし、やはり素質が違った。まだ引退という話もないようだし、来年の選択肢も広がるだろう。

 

ウィルソンテソーロは前残りのなかあの脚、どこかでてっぺんを穫れるだろう。ドゥラエレーデは今後どこに行くのだろうか。国内ダートなのか、やはり海外を目指すのか。テーオーケインズはシニスターミニスターの後継種牡馬となるだろう。セラフィックコールについては、今回はいろいろ向かなすぎたのでノーカウントでいいだろう。ただ、田原じゃないがおれもミルコ・デムーロの復活を願っているので、乗り替わりはなしで。

 

……で、メーンレース、チャンピオンズカップは上記のとおり。阪神メーンは最初本命にしようかと思ったマルモリスペシャルから買えず痛恨の負け(メイショウ三頭などと迷った挙げ句、「安定のエーティーマクフィから馬連で買えばよくね?」と思った)。

ギャラクシーS(OP) 結果・払戻 | 2023年12月3日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

中山メーンは前走とかお世話になったメイショウゲンセン、そういう理由で追いかけるのもよくないと思ったが、戦績を見るとやはりいいのでは? と、思い、人気のカンティーユとの折返し三連単流しで外れ。

ラピスラズリS(L) 結果・払戻 | 2023年12月3日 中山11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

これはよくない。よくないので最終を頑張るしかない。

 

阪神最終はメーンのマルモリスペシャル勝った田口のウインバグースから。こういう追いかけ方はよくないと思いながらも、最終の田口は買いたいし、馬も持ちタイムがある。今はタイムが出る馬場だし、番手あたりから抜け出せるのでは? 抜け出せなかった。

3歳以上2勝クラス 結果・払戻 | 2023年12月3日 阪神12R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

中京最終。一勝クラスの特別で少頭数。二着→三着→二着のムルザバエフ鞍上の未勝利馬が人気している。これは嫌ってもいいのでは? 頭はない。決め手に欠けるフロムナウオンも頭はない。十四着→九着のフォーグッドに信頼はおけない。ここでルメールはどうか。ドゥラメンテ産駒でルメール鞍上のプラニスフェリオ本命。負けているし、ここで取り返すには三連単しかない、と、三連単一着固定流し。……と、ここでも、坂井瑠星がうまいこと乗りよるんよ。

栄特別(1勝クラス) 結果・払戻 | 2023年12月3日 中京12R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

最後の中山最終に賭けるしかない。おれの最終の買い方は減量の効きまくった女性騎手狙い。中山千二で圧倒的なヘニーヒューズ産駒に五十二キロの小林美。これか、と思うも、オッズを見たら一番人気? これは逆に買えない。じゃあ、五十一キロで古川奈、前走痛恨の買い逃しのリーゼントミニーか? しかし、この二頭のほか、前に行きたい馬が多いと東スポの勝手慶郎欄。ハイペース必至。ならば、戸崎のヘニーヒューズ産駒エコロドゥネスか。本紙も本命だ。しかし、人気しているな。ほかに差し追い込み勢は……、と、シゲルファンノユメ。ダート転向後だんだんと着順を上げている。だが、これも人気。ひっくり返すには、ほかに上がり三ハロン白抜き(そのレースで上がり最速)はいないのか? いた、フィールザワールド、横山和生。東京千四専用馬のような使われ方をしている。ただ、右回りダートは二戦しかしていない。「差し馬の距離短縮」。まさに今回はハイペース必至で、追い込みが効くのでは。お願いしますと本命。相手もエコロドゥネスとシゲルファンノユメで。

 

3歳以上2勝クラス 結果・払戻 | 2023年12月3日 中山12R レース情報(JRA) - netkeiba.com

 

レースは予想通り軽斤量馬などの先行争いが激しく。だが、一方でフィールザワールドは後方でポツン! 横山親子はこれだから! と、思う。さすがに千二でこれは……と思っていたら、これが直線大外ぶっこ抜きで二着! 一着はシゲルファンノユメ。これで三着がエコロドゥネスで、追い込み三頭で三連複なり三連単なり買っていればよかったのだが、まあ考え抜いて当てたのだからいいだろう。

 

でも、いくらくらいつくのだろうか。しばらく待って、スマート出馬表(最高に見やすくて投票までできるすばらしいサイト)を更新。なんだ、あんまりついていない……。

 

……って、なんだこの「37,410円」って。まったく覚えがないぞ、と思う。チャンピオンズカップでドゥラエレーデ買ってたのか? いや、中京最終。三連単。あ、おれ、たぶん、坂井瑠星の調子がいいので怖いなと思って買い目に入れていたのだ。「ルメール狙いは正しかったけど、坂井……!」とか思いながら見てたわ。自分の買い目すら覚えていないというのは、ある意味で致命的だ。

 

……と、ここまで読んでいるやつはいないと思うで、思わずおれのしょぼい馬券の買い方まで晒してしまったが、まあこういう日もある。ちなみに、スクリーンショット右下の水沢メーンは外した。金沢の中日杯もショウガタップリ→ハクサンアマゾネスの並びから三連単買って外した。高知のファイナルは「レディブロンド」という名前の馬から買ってみた。どうなるかはまだわからない。

 

ともかく、おれはけっこう頭を使って馬券を買っている。けっこうな死闘を自分のなかでしているのだ。たとえ豆馬券であっても。

 

以上。