オーボンヴュータンの焼菓子を食べる!

おれは2009年にこんな記事を書いた。

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職場へのお土産でいただいたケーキ食べて、「こんなケーキ食べたことねー!」となった。店の名前をしっかり覚えた。

 

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ついにオーボンヴュータンのケーキを買いに行ったのが2015年のことである。おれはホールケーキ一つ一人で平らげて、至福のときを味わった。

 

そして、2024年。あれ以来オーボンヴュータンを食べていない。理由は遠いから。いや、遠いといっても横浜から尾山台だ。行けないことはない。が、行かなかった。まあ、大好きなものは遠くにありて思うものだ、という。

 

が、ふと思った。クッキーとかなら通販で買えるのかな? と。そして、ホワイトデーが近かった。職場へ配るホワイトデーを名目に、買ってみようかな? と。

 

おれはあまり、クッキーの類が好きとはいえない。なんかパサパサしているから。へんな理由。でも、進んで買いたいなというものでもない。でも、オーボンヴュータンなら、あるいは……。

 

★Petits fours secs S / プティ・フール・セック(小) | AU BON VIEUX TEMPS

 

というわけで、一番小さくてもそこそこのお値段のするこちらを注文した。三月のはじめだったと思うが、到着日はホワイトデーを一日過ぎた十五日の予定となった。まあいい。来るなら来てみろ。……って、注文したら来るのだが。

 

で、来たー。代引き、送料込みで五千円!

 

かっけー。紙も上質だー。

 

説明文も入っている。

プチ・フール・セックは、普通呼ばれているクッキーとは製造過程から味の深みの点からも、明らかな違いがあります。

主体となっているものが、アマンド、ノワゼット、バター、卵白であるため、従来のクッキー類よりさらに深みのある焼き上がりです。

プチ・フール・セックはクッキーではないのだ。クッキーはもう終わりだ! って令和ロマンも言ってた。そうだったのか。

 

で、見た目これよ。なんか刻んだお漬物みたいな緑色のはなんだ? しかし、缶を開けたときから濃厚な香りがある。すごい。あ、写真の色合いが悪いのはすみません。

 

それで、食べたんだけど、なんだこれ、食ったことねえよ、こんなの! みたいなやつ。配った職場の人たちも「はじめて食べる味」って言ってた。いや、ほんま、たとえばこの「シガレット生地のコルネにプラリネ」のコルネ(何を書いてあるかはわかりません)なんかも、中身はチョコレートっぽい柔らかいあれがはいってて、コロネやんと思いきや、これ、味が苦いんだよ。どうやったら苦くなるんだ。砂糖入れたら甘くなるだろうが、苦さは。そしてもちろん、これもおいしい! こんなん食べたことがない。「アーモンドとラム酒漬けレーズン入りメレンゲ」のロッシュもさらっと舌の上で溶けるようだし、ほかのも「そこらで売ってるのとは違うだろう」みたいな、そんな圧力があった。

 

いやはや、クッキーあらため、焼菓子。やはりオーボンヴュータンはすごいな。ああ、いやね、べつに横浜市中区、オーボンヴュータン級のお店なんていくらでもあるかもしれない。おれが知らないだけ、探さないだけだ。でも、おれはオーボンヴュータンを偶然知ったし、おれにとっての洋菓子はオーボンヴュータンだなということになっているので、もうそれで十分だ。でも、ちょっぴり近所で買えるところを知りたい。教えてください。

 

……しかしなんだろうね、あのね、普段ね、そんなにバターとか食べないせいか、五分の一食べたくらいで、あとからちょっと胃がもたれたね。こうなると、再訪してケーキ丸ごと! みたいなのもできないかもしれない。でも、したいなあ。体調を整えて、挑もう。今までの間隔からすると、五年後くらいになるだろうか。そのくらい遠くにあって想うのも悪くはない。

 

以上。

 

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店主は著書多数。