NANO-MUGEN FES. 2025 in Yokohamaの感想

 

NANO-MUGEN FES. 2025 in Yokohamaに行った。BECKがすごかった。

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……という話をその日の夜に書いたのだが、ほかの感想を書いていないので、書く。

 

チケットはJ-WAVEの先行予約で申し込んだ。「立ってもいい指定席」。各階の前の法の何列かは立っちゃだめ、という仕組み。あとはアリーナスタンディングブロック指定とかあった。さすがに一日立っていられないから。でも、あとから指定席の人が前に行ってもいいよという申込みみたいなののお知らせが来ていたが、無視してしまった。

 

行ってみたら、席はLEVEL5(5階?)。けっこう上のほう。けれど、場所がよかった。出入り口からすぐで、なおかつ端っこ。なんか前の方も開けている。楽に出入りできる。これはラッキーだった。

 

あとなんだ、タイムテーブル見ててよくわからなかったのが、「Side Stage」の存在。屋外フェスならいくつもステージがあるだろうが、Kアリーナでサイドってなんなんだろう。建物の外に小さい小屋でもあるのか? とか思ったら、メーンステージの横、左端に小さな区切りがあって、そこで演奏するのであった。本当にサイドや。

 

そのサイドで最初に出てきて演ったのがThe Young Punx。おどろいた。なににおどろいたって、重低音がズーンというか、ブーンというか、振動となって座席を震わせるような感じで……って、これは音響をほめているのではなく、「あれ、なんか強すぎね?」ということだった。終わったあと、女の人が「心臓がおかしくなるかと思った」と言っていた。もっとも、この重低音強すぎ問題はほかのアーティストでは起こらなかったのよかった。

 

メーンステージのトップバッターは主催者でもあるASIAN KUNG-FU GENERATION。おそらくはアジカンファンが多く来ているであろうし、スタンディングの方もぎゅうぎゅうに見えた。で、BECKの感想に書いた通り、「ルーザー」でスタート。BECKファンのおれはよろこぶ。ただ、サビ以外の歌詞はよくわからなかった。

 

で、あれだな、アジカンな、おれははっきりいって最近の曲もサブスクで落としたりはしているけれど、あんまり聴き込んでいない。かといって昔からのファンでもなく、とくにこれというタイミングでもなくなんとなく聴いて「ええやん」と思ったくらい。一番好きなアルバムは『サーフブンガクカマクラ』で、元地元の歌(腰越を題材にした曲などここにしか入っていないのではないか?)だというのもあるが、そればかりでなく音楽としていいところがある。どうもおれはもう音楽については「いい感じかどうか」でしか判断していないので、どれだけ歌唱力やテクニック、理論、あるいは流行があろうとも、心がドキドキしなければ「いい」とは思わない。

 

で、「江ノ島エスカー」を演ってくれたのでおれは満足。しかしなんだね、あれやね、ライブだからということもあるんだろうけど、けっこうパワフルというか、ガーッとくるんやね、全体的に。そういう印象。マイクを会場に向けてお決まりの……みたいなのは、アジカンを生で見るのは初めてなのでわからなかったが、ファンがみんな盛り上がっていた。

 

で、アジカン終わって昼頃。ごはん食べにいこうとなった。が、その前にグッズ売り場へ。おれはBECKのグッズ売り場の優先予約みたいなのを申し込んでいて、そちらの優先列に並ぶ。BECKの顔がプリントされた黒いTシャツがいいなと思っていたが、すでにSとMが売り切れていた。女の人はくるりの方へ並んだ。しばらく待ったあと、カウンターに行ってみたら、もうMも売り切れ。Lを買う。

六千円だったろうか。安くはないが、こんな機会もない。裏には今回のツアーの日程が書かれていた。ジャカルタのNANO-MUGENは中止になったけどな。ちゃんと6/1 YOKOHAMAも書かれていていい記念。

 

で、女の人はくるりのTシャツを買ったあと、BECK列に並んだ。もう黒いTシャツは全部売り切れていて、なんかカエルの絵のやつを買っていた。おれも金に余裕があれば両方買っていたね。

 

あと、フェスの公式グッズ売り場も見てみたけど、なんかガラガラだった。Tシャツ買おうかなと思ったけど、うーん、さっき六千円出しちゃったしなとか思って見送る。

 

で、ごはんはどうしよう。すごいキッチンカーが何台か出ていたが、すごい行列。アジカンにゲストで岸田繁が出てきて、「なんかカレーが六時間待ちだって」、「フェス終わってまうやん」みたいなやりとりしてたけど、まあどこまで冗談かわからない。

 

そんで、ふと、なんかレストランがあるのが目に入って、何組か並んでいたけれど、そんなに混んでいるふうでもない。女の人が日差しの下でキッチンカーに並ぶのは嫌だというので、そっちに並んだ。わりと早く入店できた。外のテラス席。お一人様ワンドリンク、ワンフード、70分制。並んでいたべつの人たちが「そんな長くいないよね」とか言っていた。

 

が、われわれはちょうど70分いることになった。なんと女の人のオーダーが忘れられていて、60分近く待つことになったのだ。先におれのハンバーグプレートみたいなのが来て、女の人のハンバーガーが来ない。まあそういうこともあるだろう。お先にいただきますと食べ始めて……。

 

 

食べ終わりそうになってもまだ来ない。と、そこであとから来た隣の席の人たち(この人たちもけっこう待っていた)に先にハンバーガーが運ばれてきて、「え?」となって、店員さんに告げる。フェスで混んでいて回っていないと思っていたら、忘れられていたのだ。

 

ちょっと待つとハンバーガー到着。が、食べ始めるとすぐに「あと10分です。ラストオーダーになります」と別の店員さん。「いま注文が来たばかりなんですけど」というと、「ごゆっくりどうぞ」と。まあ、飯を食いにここに来たわけでもないので、ごゆっくりはしないけどな。

 

……というようなことをしていたので、YeYeとThe Adamsはいっさい見られず。インドネシアのインディーズバンドなんてどんなのか聴いてみたかったが、ちょっと残念。

 

席に戻ってみると、Nick Moonという人がサイドステージで演奏中。「携帯機内モードにしなきゃですね」とおれがiPhoneを取り出すと、女の人がバッグごそごそ。「レストランに忘れてきたかもしれない」というので、ちょっと急いでいたし、テーブルの上もごちゃごちゃしていたので、そうだろうと思って、一人で行かせてしまった。ちょっとしてしまったと思った。向こうはスマホ持ってないから連絡できねえじゃん。ついていくべきだった。

 

と、思ったらNick Moonさん、もう終わりだった。一緒に行かなかったのは、ちょっといい感じだったから聴いていたかったというのもあるのだが、これもちょっと残念。あとからチェックしよう。

 

そんで、まあ指定席なんで行き違いとかはないんだけど、会場の外の出入り口前に立って、競馬の様子などチェックしていたら、帰ってきた。

 

「ありました?」

「なかった!」

「え?」

 

レストランに行って店員さんに聞いてもなくて、警備員さんに聞いてアリーナの落とし物コーナーに行ってもスマホはないということで、「どうしよう? どうしよう? Suicaは使われちゃうよね? 警察に行かなきゃいけないかな?」と半ばパニック。いや、Suicaどころじゃないでしょう。ああ、でも、スマホなくしたら、なにからどう始めればいいんだろう。おれもわけがわからない。

 

でも、ちょっと冷静になりましょう。ちょっと鳴らしてみますね、と。でも、もう落とし物のところで自分の電話にかけてもらっていたらしい。出なかったとのこと。でも、一応……。

 

と、「あ、鳴っている!」とカバンを開ける。すぐそこにiPhoneがある。ええー? 聞けば、普段入れている場所ではない、というが、うっかりが過ぎる。とはいえ、現代の生活において致命的なスマホなくすということが回避できてよかった。

 

と、ゴタゴタしていたらFountains of Wayneの時間が迫っていた。席に戻ると、アジカンの面々が出てきて、演者の紹介をしていた。主催者だからね。

 

で、Fountains of Wayne。はじまってみると、あれ、なんかボーカルの音量弱くね? と思った。しかしなんだろう、あれだな、曲はじめのギターの入り方とかくるりと似ているというか、くるりが似ているというか、同系列だなとか思って、まあアーティストが趣味で集めたメンバーという面もあるのでそういうものだろうとか思う。

 

で、時間が15時30分を過ぎて……おれはソワソワしてきて、ついに35分くらいになって席を立った。日本ダービー。この日は日本ダービー。

 

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BECKの物販でおれの前に並んでいた男の人のカバンからも競馬新聞が見えたし、レストランでもずっとダービーの話をしている人たちもいた。まあ、そういうこともあるだろう。Fountains of Wayneには悪いが、こういうこともある。まあ、去年はHedigan's聴いてて抜けなかったので、そういうところもある。

 

Fountains of WayneのあとはサイドステージでHovvdy(これでハウディーと読む)。フロム・テキサス、というほどテキサスな感じもしなかった。女の人はけっこう気に入ったと終わったあと言っていた。

 

で、次がくるり。おれは一度、酒を飲みながらゆっくり座ってくるりのライブを聴いてみたいと思っていたので、今日をその日にした。ドリンクコーナーでビールを……と、思ったが、「数量限定ウオッカソーダ」というのが目に入り、そちらにした。味もなにもない、ウオッカにソーダ。そんなに濃くはないが、アルコール摂取してます感はあった。

 

そんで、会場に戻ってみると、大音量で「東京」が流れている。え、始まっている? と、思ったら、スピーカーから流れているだけだった。終わると、岸田繁本人の声で、「ありがとう、くるりでした」と流れて会場がちょっと沸く。

 

そんで本人たち登場。本日のドラムはあらきゆうこさん。近くの席にファンがいたらしく、「ゆうこさーん!」と何回も叫んでいた。

 

セトリは……どっかにおちているだろう。やはりフェスなのでマニアックな曲はやらない。「ばらの花」、「ロックンロール」、「ブレーメン」、「虹」……。でも、一曲一曲がクライマックスくらいの雰囲気出してて、でかい箱だとなんか違うのかなみたいなところがあった。「ハイウェイ」も演ってくれて、なんかイントロで拍手わいて、お、おれ以外にも「ハイウェイ」好きいるんやなとか思った。比較的新しめの「愛の太陽」も「California coconuts」もライブ定番曲になりつつあるのか、すばらしくよかった。

 

MCは短めだけど、岸田さんがNANO-MUGENにはじめて呼ばれたとか言って、すぐにツッコミが入っていた。あと、今回、後藤正文とはじめて一緒に曲作りしたが、同い年でキャリアも同じようなものだけど、「岸田さん」、「後藤さん」呼びだったのだとか。

 

くるり終わって、あとはBECKを待つだけ……。の、前に、アジカンが二度目の登場。サイドステージでアコースティック編成のライブ。おれの好きな「海岸通り」とか演ってくれたてよかったが、通常編成でも聴いてみたかったとか思うなど。あと、曲の終わりのほうでいきなりオアシスの「ワンダーウォール」になっていくとかいうのもやっていて楽しかった。後藤正文が、ベック先生に自分のスタジオの名前を「Cold Brain」(ベックの曲名)にしていると言ったら、ベックが「今度自分がスタジオを作ったら、おまえの曲のタイトル名にする」と言ってくれたとか話してた。

 

そんで……、BECKよなあ。もうね、かなりね、会場も待ち構えるという感じでね、今日ね、どれだけの人がBECK目的だったのかわからんが、なんか始まる前からちょっと雰囲気違ってね、ちょっと意外な感じしてね、でね、始まってみればもうね、それはね、書いた通りでね。

 

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たとえばおれはくるりのけっこう熱心なファンなんだけどね、しかしね、なにかね、あまりこういう言い方もしたくないんだけど、なんかもうね、この日のあらゆる演者と格が違うというか、とにかく圧倒的だったんよ。ここまで圧倒的なものなのか、アメリカのトップランカーは! みたいな、ねえ。もうこの話するときりがないからやめるけど、三日経った今でも頭の中はBECKの曲が流れてるんよ、マジで。

 

 

そんでまあ、最後はベック先生もアンコールに答えてくれて、ハーモニカ吹いてさ、さり方もかっこよくてな。まあいいや。

 

で、Kアリーナといえば退場時の混雑で、出入り口にも「退場規制がありますので席に座って誘導があるまでお待ち下さい」みたいな張り紙あったんだけど、とくにそういうの一切なくて、なんか普通に退場できて、その先もとくに混んでいるふうでもなく……。まあ、横浜駅までがどうだったかは知らない。ちょっと歩くけど、桜木町駅方面に行こうということにしていたので。そっち方面なので。で、まあちょっと歩くけど、歩けない距離ではないなという感じでみなとみらい通って、で、晩飯どうしようって日曜の夜9時過ぎ。思いつくのは牛丼屋と……磯丸水産。野毛側のあっちの出口の磯丸水産行って、定食頼んだ。何時でも(朝4時までか)定食食べられるのはいいね。

 

 

あと、疲れをいやすのは酸っぱいものということでシークワーサーサワー飲んだ。

 

以上。