野村総一郎監修『新版 双極性障害のことがわかる本』を読む

 

新版 双極性障害のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)

新版 双極性障害のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)

 

双極性障害(II型)……まだ躁うつ病といった方が通りがいいのか……という診断を受け、治療を受けている人間である。もう2年くらいになるのかどうかわからない。II型というのは躁転したところで軽躁、おれは健常者の健常な状態に届くか届かないかというところだ(おれが健常者であったことがあったのか?)。まあ、基本的に死ぬまで治らない抑うつ状態といっていい。そんな風に思っている。

思っていて悲惨な日常生活を送りつつ、たまに同病者のことが気になる。働き盛りのサラリーマンであれば同業者のことが気になったりするところだろうが、おれの場合は同病者だ。同病者のこと、そして双極性障害の最新の知見。これが「たまに」気になる。気づくとオートマチックに薬を飲んで、希死念慮でドロドロの毎日を送っている、それではいけない。

というわけで、上記の、最新の知見が掲載されてあるであろう本を手にとってみた。野村総一郎先生といえばなにか本を読んだような気がするし、2017年6月13日発行というのは新しい。ひょっとすると、「双極性障害はインドハナガエルの目玉を煮詰めたものをこめかみに一日三度塗りつけると完治する」というような知見が書かれているかもしれない。書かれているわけがない。

とはいえ、あらためてこういった「よくわかる本」を読むとよくわかる。おれが一年にわたってSSRIを処方されず(レスリンを処方された)、「双極性障害じゃねえの」と医師に告げられるまでの時間があったこと。すなわち、双極性障害躁鬱病)の鬱状態鬱病の鬱と区別がつきにくい問題があるということ、だ。

そして……

 アルコールや薬物に依存する率は高く、とくにアルコール依存は双極性障害過半数に合併しているとみられます。肝機能障害などの身体疾患を発症するおそれがあり、自殺リスクを高めるという大きな影響もあります。

 はいはい、承知しておりますよ(安いジンを流し込みながら)。

それにしても、これはなんなのだろうね。カテコラミンの増加、ステロイドコルチゾール)の増加との関係とかね、よくわからんね。主に睡眠をきちんととる、とれればそれでいいのですけどね。眠れんのですよ、アモバン睡眠薬)の最大量処方されても。

こうなったら、電パチ、通電療法(ECT)ですかね? 磁気療法ですかね……お、これは新しい話。でも、まだまだ未知数ですか。というか、これはI型の人向きじゃないですかね。

まあいいや、とにかく、アルコール依存症との併存のことはわかりました。というか、わかってました。それでも、眠れんのです。睡眠も大切でしょう。でも、酒を飲まないと自殺に向かっていくような気がして、でも、酒を飲むと自殺に向かうのでしょう。どっちにしろ一緒じゃねえか。くそ、おれは飲むぞ、酒を飲む。そして、自殺するだろう。おれはおれの人生になんの期待もしちゃあいない。だれにも人生を期待されちゃあいない。メシ代より酒にカネをつかってグビグビ君。そのときが来たらおさらばよ。