浜田雅功の三つの聖痕

 ガキの使いで久々の浜田ブチキレドッキリ。伝説的な出来映えの前回はココリコの田中がターゲットだったが、今回は若手複数名が生贄に。哀れな子羊たちは二丁拳銃、フットボールアワー井上マーという、やや微妙な面子。しかし彼らの苦悩や恐怖は大いに私を楽しませた。視聴者って残酷。バラエティ番組はいじめの温床。
 しかしまあ、浜田のバイオレンスは強烈だ。誰だかがネタばらしの後に言ってた「怒ってないのにあんなに殴るんですか?」。彼らの中にも多少は「ドッキリでは?」という疑いもあったろうが、あの暴力がそれを上回る。何せ、この上なく安全な場所にいる、モニタの前の自分がドキドキするくらいだ。
 陰の功労者はデーブ・スペクター。本当の企画らしく見せるためのスパイスどころか、静かに怒って帰るあたりの演技は最高。ここまでやれるアメリカ人は他にいない。拍手、拍手。あと、サッとジャージを脱いだ井上マーの行動もよかったかな。咄嗟の時のわけのわからない判断。もっとも、あの状況下でジャージ姿と裸、どちらが失礼に当たらないかなど、どんな社会人セミナーの講師も説明できまい。
 あまり頻繁にやるとさすがにバレるだろうこの企画、来週にも引っ張って標的はカラテカというまたこれ微妙な人選。こんどは松本人志が切れるというけれど、ちゃんと見させてもらおうじゃないですか。そして、騙された彼らの痛みが、彼らの芸の肥やしになることを祈ろうじゃないか。