秋の晴れた朝のこと

 今朝は秋晴れの関東平野、横浜の空を軽飛行機がぶーん、ぶーんと音をたてて飛んでいました。気持ちよさそうに、あっちにいったり、こっちにいったり飛んでいました。機上からは、横浜の港や海、向こうには山々の景色も見えるのでしょうか、いつまでも長く飛び回っていました。わたしは、その音を聞きながら、墜落して死ねばいいのにな、と思いました。
 こんなわたしの願いが、わたしのような願いが、彼らには追い風になることはわかっています。このような願いが発せられればられるほど、彼らはより高く、自分の足下の地面がより低くなるのも知っています。しかし、こんなささやかな願い事が積み重なれば、いつか高いところにいるものが墜ちるかもしれません。ちょっとした念に気を取られて、高級外車や轟音をたてる大型バイクがその場で事故を起こすかもしれません。わたしは、そんなはかない願いを、人の夢や希望を信じていきたいと思います。