http://keiba.yahoo.co.jp/scores/2006/05/05/08/10/result.html
今年のジャパンカップは二段階の丁半博打を経なければいかんように思えた。ディープインパクトはアリかナシか、ハーツクライはアリかナシか。この疑問があって、その先でさらに着順を、馬券を考えなきゃならんかった。しかし、前日になっても最初の二関門を突破することできず、なんら方針が定まらぬまま。
が、この問題に答えを出してくれたのが清水成駿。東スポ一面で「ハーツ不要」、そしてディープに確信の◎。曰く、ノド鳴りと重め馬体重告白は、戦う前に白旗をあげているということ。そんな調教師ではなかったはずだ。そして、ハーツは純粋社台馬、はたして本気でディープを負かしにいくだろうか、と。ここらあたりをつなぎ合わせて解釈すれば、橋口調教師の物言いはファンへの暗黙のメッセージとも言えようが、まあ、清水はそこまで言っちゃいないが。一方で、ディープ陣営は、本気も本気という。オーナーはそこそこを希望していようが、むしろ不協和音のもと、本気で仕上げてきた、と。
うーん、一刀両断。そうだよ、俺はこの答えが知りたかった。すっきりした。競馬予想にはいろんなアプローチがある。能力指数やタイム理論、そういう客観的なアプローチもある(どのデータを切り取るか、どう評価するかに主観は入るが)。しかし、たとえばこのレースでそれが通用するだろうか。薬物失格やノド鳴りといった事象を、どう数値化しよう。そこで、この陣営の姿勢の推理、使う側の理論。いろいろな予想家がいるなかで、俺は予想家にこれを求めたい。
……というか、競馬の最初の最初にたまたま清水の本を手にとって、競馬の予想とはこういうもんだと刷り込まれたもんで、俺の競馬の多くは清水の競馬観によって成り立っているわけで、それで俺は清水信者を自認しているわけで。もちろん、長期的な投資としての(なんて言うのは詐欺会社だが)競馬などを考えれば、一定の傾向からそれないで、機械的にやっていくほうがいいのだろうし、それも競馬に対するアプローチだろう。
というわけで、清水の◎を信じてディープを信じる。そして、相手本線はスウィフトカレント、清水はスウィフト無印。すばらしい信者。スウィフトは、横山典弘の二着、というのも当然あるにはあるが、直前に天皇賞・秋のビデオを見て、強い勝ち方したダイワメジャー、次も強かったダイワメジャー相手にいい勝負をしている。メンバーがどうこういわれたが、やはり古馬最高峰、ここでメーンストリームの強みを見せつけてもいいんじゃないかと。それで、三連単ディープ→スウィフト→メイショウサムソンでドン。その他、スウィフトを二着に据えて天皇賞路線のコスモバルクやや厚く、ハーツも含めて三連単パラパラと。
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で、結果は、ディープインパクトは強かった。ハーツクライは逆噴射した。清水は相手抜けていた。俺も抜けていた。そうだ、俺は今年の皐月で、わざわざ清水が抜いた(と書いた)ドリームパスポートで万馬券をとったのに。そうだ、今回も、買うべきだった。岩田康誠があんなにうまく、サムソンより前の位置取りで、ドリームパスポートとは。そして、デットーリもまあ、力を見せた。しかし、サムソンの石橋守は、味のない競馬をしてくれたもの。けれんや奇襲を求めるような騎手ではないと思うが、二冠馬とはいえ、ここはチャレンジャー、一発早仕掛けしてくれてもよかった。
ああ、しかし、当たらないな。ほかも当たらない。ぜんぜーん当たらない。信じられない。