宝塚記念2008、そして武豊のこと

 午前中用事で出かけたり、前日の疲れがあったりと、ほとんどぼんやりした中馬券を買う。それでも一応結果のチェックくらいしておいて、とりあえずロベルト系はよく来るという印象。馬場や展開を考えてメイショウサムソン本命視は変わらず、相手にロックドゥカンブ、そして配当スケベ心丸出しでサクラメガワンダー浮上。あとはアルナスラインアサクサキングス馬連で各馬+インティライミアドマイヤオーラアドマイヤベガを押さえ、あとは三連単
メイショウサムソンロックドゥカンブサクラメガワンダーアルナスラインアサクサキングスロックドゥカンブサクラメガワンダーアルナスラインアサクサキングス
ロックドゥカンブサクラメガワンダーアルナスラインアサクサキングスメイショウサムソンロックドゥカンブサクラメガワンダーアルナスラインアサクサキングス
 という、とりあえずメイショウサムソンは二着にはなるだろう馬券。配当的に面白くないのも混じっていそうだが、サクラに期待したいところ。
 ……が、結果エイシンデピュティの逃げ切り劇。うわー。あっちゃー。エイシン軽視した理由? フレンチデピュティで、大物感ねえから……って、天皇賞・春を勝ったばっかりなのによ。つーか、そのレースで「フレンチデピュティ産駒の天皇賞馬というのは想像できない」って言ってた清水成駿を馬鹿にして、アドマイヤジュピタ買ったの俺じゃねえかよ。うわー、馬連くらい押さえておくべきだったー。せめて母父がウッドマンでなければ……。そうだ、確かにエイシンに◎を打った東スポの山河の一撃が述べるように、宝塚記念一発屋も多い旬の馬を買うレース。エイシンデピュティでも、九勝馬の重賞馬ながら格の伴わないことこの上ないこの馬こそ。こんな馬場、フレンチデピュティ産駒来る感じかもしれないし。
 メイショウサムソンは二着。内々を進む競馬かと思っていたら、いったん下げて外に回す競馬。馬場や何かもあって悪くないチョイスだったろうとは思う。サムソンの競馬をしたと思う。が、不利もあってわずか届かず。これをどう見る? 俺は馬の衰えとは思わない。サムソンは依然として日本国このジャンルトップクラスの実力はある。鞍上、鞍上で負けた。
 ただ、「じゃあ、昨日の武豊の騎乗のどこに問題があったか指摘しろよ」と言われても、具体的な点は示せない。しかし、この差が逆であったのが武豊である。俺はそう言いたい。総体としての武豊的存在は、かような状況で運に左右されるがごときアタマ差を支配してきた。今の武豊にはそれがない。これは、武豊の不調、あるいは衰えといっていいと思う。内に入れた、外に出した、前に行った、控えた、そういう所作ではなく、全体としての武豊の問題である。運も何もかもをモノポライズしてきた男の、天から見放された姿が今である。
 理不尽な物言いだろうか? いや、武豊が今まで歩んできた道のりこそが理不尽。理不尽なほどの栄光に包まれていた。ゆえに、俺はこれからの武豊に注目したい。また天に愛されるのか、人間の騎手として差し返すのか。リーディング争いというような勝ち星の数でないところで、だ。
 インティライミは好走。サムソンと二頭してエイシン抜いてくれたらよかったが。ともかく、やっぱり佐藤哲三のこのあたりは軽視できない。サクラメガワンダーもあと一歩。人気から考えたら、狙いは悪くなかったか。来年同じくらいの経過で来たら買ってもいい。アドマイヤオーラは、心のどこかで「アドマイヤムーン的パワーを秘めているのではないか」という迷いもあったが、とりあえずぶった切った、それは正解。ただ、負けすぎでどうかしたのか心配。ロックドゥカンブも心配、そして残念。まだ実績はないが、国内G1でロックくらいのレースをできる馬、適性が合えば海外G1でも勝負できるだろう。
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 ともかく、今回の反省は馬柱すらしっかり見なかったエイシンデピュティ軽視。思い込み、先入観、まったく愚か。救いといえば、案外人気していたことくらい……。