舛添要一厚生労働相は5日の閣議後記者会見で、中国製ギョーザによる中毒事件に関し「製造過程で入ったケースは見当たらない。状況証拠から見ると犯罪性がかなりある」と話し、人為的な混入の可能性が高いとの認識を示した。
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20080205-316940.html
昨日今日の報道を見る限り、舛添大臣の言うとおり犯罪の可能性が大きいように思える中国毒入り冷凍餃子中毒事件。状況証拠から見ると天洋食品の工場内での注入という可能性が一番高そうだ。となると、犯人は天洋食品に出入りする人間である可能性が高いというのも、あまり飛躍した考えではないだろう。まさか会社ぐるみの犯行ではないだろうから、やはり従業員個人ないし従業員のグループ……といった推理をするのは、現時点でそれほど不自然ではないだろう。むろん、予想外の事故や製造過程における使用(とそのミスと隠蔽)、流通段階での犯行、日本国内での犯行などの可能性も十分にある。あるけれど、とりあえずは、従業員と想像してみても、あながち的外れではないだろう。
しかし、従業員の中の一人ないし数人が意図的にメタミドホスを混入させたとすれば、その動機はなんだろう? 標的はなんだろう? どのような可能性があるのだろうか?
枠 |
番 |
対象 |
動機 |
本紙 |
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人類 |
人類を敵視し、人類滅亡を望んだ犯行。あるいは単なる無差別殺人。被害が遠い分、快楽殺人という可能性は低いかもしれないが、何を考えているのかわからんのも人類。 |
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2 |
日本人 |
死ね、死ね、死ね、死ね、 ニッポン人は邪魔っけだ、黄色いニッポンぶっ潰せの心意気による無差別テロ。「アタシ、こんなに日本人が嫌いなのに、日本人の食べ物を作っている!」という心の歪みも動機に。 |
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4 |
中国政府 |
中国政府、中国共産党に対するテロ。北京五輪をひかえ、輸出大国である中国にとって、この件は大きな被害となる。ただ、方法としてはあまりに回りくどいようにも見える。 |
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5 |
現在の一番人気。会社への不平不満、恨みからの犯行。労働条件の悪さや大量のリストラ、経済発展の暗部。結果的に操業停止に追い込んだのだから成功と言えるかも知れない。逮捕時の代償が見合うかは知らない。 |
○ | |
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6 |
巨大企業は巨大であるがゆえにどこかで恨みを買っている可能性はある。あるいはタバコに対する恨み? しかし、そうであっても中国労働者が外国の企業をこのような形で狙うだろうか。 |
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6 |
生協 |
生協とてどこかで恨みを買っている可能性はある。ミートホープのコロッケ食っちゃったとか。しかし、とくに中国に対して厳しいわけでもないだろうし、やはりあえて狙う可能性は低いのでは。 |
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7 |
商社というのもどこかで恨みを買うかもしれない。とはいえ、中国労働者がどこまで商社の存在を知っているのか。流通経路のどこか、というのはちょっと難しいかも。 |
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8 |
嫌な上司 |
嫌な上司への嫌がらせとして、担当ラインから問題商品を発生させてやれ、という短絡的発想。個人的怨恨から、結果的に国家間的大問題になってしまう。 |
◎ |
9 |
自分 |
自分が嫌い。でも、自殺する勇気もない。あるいは、なにかよくわからない破滅願望。餃子製造の中から生まれ出た狂気、妄念。 |
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10 |
餃子好きの人 |
餃子好きのやつがすごく許せなかったので。 |
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11 |
餃子 |
餃子だけは許せないので、餃子を毒殺しようと思う。 |
しかしなんだろう、もうここまで事が大きくなり、さらにさまざまなバイアスが掛かりまくった事件、犯人逮捕にせよ、製造過程の過失にせよ、何が判明しようとも、「実は○○だったのに」という火種は延々とくすぶり続けそう(前者であれば「構造的な問題を個人犯罪にすり替えた。犯人もでっちあげだ」、後者だったら「日本人を狙った殺人行為を隠蔽した」、あたりだろうか)。
まあ、俺自身にしても中国産食材、中国製食品にどういう態度をとるべきか自分でもわかっていないのだし、とりあえずは捜査の進展を見るしかないな。目を離せない。
- 『中国産ギョウザ中毒問題から目が離せない』http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20080203#p5