またまたBooks&Appsさんに寄稿いたしました。
お読みいただけましたか。
読んでない?
いや、読んだ。
読んだですね。
では。
今週のお題「爆発」。やはりテロといえばプレーヴェが……って、もういいですか。だいたい、言うことが古いのですね。
まあとにかく、読んだ本はこちらになります。
令和元年(と、平成三十一年)に、立て続けに起こった「テロ」についての本です。個人的には、ファイザーのワクチン二本目の副反応で熱を出しているなか、一気に読んでしまったという記憶があります。
「テロ」とカッコつきなのは、一般的なテロといえるのかどうかというところもあって、「テロ」としました。一般的というとおかしいですが、まあ普通は、この間、アフガニスタンの空港でIS-Kが起こした自爆テロのようなものを指すかと思います。
とはいえ、令和の時代、日本国内での「テロ」となると、この本で取り上げられているような事件を指すのかもしれません。平成では秋葉原事件、附属池田小事件……。もちろん、それぞれディテールは違いますが、ある種の「テロ」とみなすこともできます。あとは、上の記事には書いていませんが、「元厚生事務次官宅連続襲撃事件」というのもありました。いま、思い出しました。
これも、発生当時のネットでは、思想犯的テロだと騒がれていたと記憶します。ところが、犯人は「元厚生次官宅襲撃事件について。今回の決起は年金テロではなく、34年前に保健所に飼い犬を殺された仇討ちである。最初から逃げる気は無いので今から自首する」と犯行声明みたいなの出しているんですよね。しかし、この動機が本当かどうか真のところはわかりませんが、一個人に官僚の住所を調べ上げることができるものなのかなどと思った記憶はあります。
秋葉原事件も「格差社会へのテロ」という見方で当初ネットは騒ぎになったと思いますが、犯人の自供によるとどうも違います。とはいえ、これらの事件が、どこかテロ的テロの印象を残してした可能性はあります。
そして、最近では小田急線の事件がありました。
この事件については「テロ」的だな、と思います。「幸せそうな女性を見ると殺してやりたい」、「女性なら誰でもよかった」。この事件でフェミサイドという言葉を初めて知りました。これも犯人の内面で病的に膨れ上がった憎悪が爆発した事件ということになるのでしょう。
電車での「テロ」となると、また今思い出したのでしたが、新幹線の事件がありました。
これも、犯人の生い立ちや障害などが詳しく報じられたと記憶しています。そして、無期懲役という本人の望み通りの判決が下ったあと、法廷内で万歳三唱をしたということです。
万歳とテロといえば、処刑直前に北一輝が西田税に「私たちも天皇陛下万歳やりましょうか」と言われ、「やめておきましょう」と答えたなんて話も思い出しますが……。
きりがありません。過去も、現在も、未来もテロばかりだ。もちろん、「通り魔的無差別殺傷事件とテロリズムは分けて考えるべきだ」というのも正論でしょうが、犯人の思想とは言えないにせよ、社会から見たら危険で歪んで理解し難いものであれ、その意思でもって暴力事件を起こし、社会を震撼させるという点では同じでしょう。
世界のことはよくわからないのですが、やはり古典的、従来的な意味でのテロも起こるでしょうし、銃の乱射事件などの「テロ」もなくなることはないでしょう。
これに対して、私たちはどう対処するべきでしょうか。「危険物の販売に制限をかける」、「監視カメラを増やす」といった現実的な対処もあるでしょうし、個人では「防刃チョッキを着て暮らす」、「護身術を学ぶ」などの対処もありましょうか。あるいは、「そもそもテロを起こそうとする人を生み出さない社会を作る」といった、いささか理想論めいた解決案もあるでしょう。とはいえ、いろいろの事件の犯人が、どこかで福祉や医療の網に引っかかっていれば、そこで止まった可能性もないわけでもなく、具体策でもあるでしょう。
いずれにせよ、どちらかというより、どちらも、でしょう。もちろん、どちらもやりすぎになると、一種のディストピアになることから、注意も必要です。
しかし、一番注意すべきことは、自分がテロリストにならない、ということかと思います。ならない、というより、「なるかもしれないと思って、注意を払う」ことでしょうか。自分の人生が恵まれていないと感じて生きている人は要注意です。また、「自分は恵まれた人生を送っているから関係ないよ」と思っている人だって、人生なにがあるかわかりません。急に失ってちょっとおかしくなってしまうことだってありうる。お互い、できるだけ爆弾を爆発させないように生きていきましょう。
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