秋の天皇賞は勢い、春の天皇賞は格……といった物言いは今も通用するのかどうか。イングランディーレ、スズカマンボなどはあやしいような気もする。もう言わないのかもしれない。でも、ここがG1初勝利としても、メジロブライトくらいの何かがほしいところ……とかいう意識が邪魔をするのか。
さあ、出馬表を見よう。む、サンバレンティン、アドマイヤフジ。サンバレンティンはアンデスの最高峰、フジといえば富士山。ともに山の名前だ。続いてアドマイヤモナーク、ホクトスルタン。モナーク、スルタンともに君主、支配者を意味する。そしてさらにトウカイエリート、アドマイヤメイン、これは……えーと、なんだろう、わかるか、キバヤシ? わからないか。わからないな。しかし、メイショウサムソンはドリームパスポートとドリームパートナーに挟まれていて縁起は良さそうだ。じゃあトウカイトリックもポップロックとアイポッパーに挟まれていてポップが良い。なんだポップって。最後の枠はアサクサキングスとアドマイヤジュピタ、王と冥王星で王つながりというのはある。タカモト派によれば天皇賞は王や皇帝、ロイヤルに注意なので、三枠と八枠に注意すべきであって、まさに嘘のサンパチ、お後がよろしいようで。
……などと馬名に逃げるのはまったくレースが見えていない証拠であって、俺は今後重賞レースで馬券が当たる気がいっさいしないのである。