さて、寝るか

 商売道具、というものがない。少なくとも、持ち歩くものがない。手ぶらで行って、手ぶらで帰る。それでいい。けれども、俺はバッグを持つ。バッグがないと落ち着かない。
 毎日α550を持ち歩いている。決定的ななにかに出会ったときのために? 決定的ななにかって? 横浜に引っ越してきて、ここらあたりで見た決定的ななにかというと、中古外車屋萬田久子が2時間ドラマのロケをしていたこと? それで十分だ。


 しかし、それ以来、萬田久子を見ない。横浜は尽き果ててしまった。
 (天なるものは昔から)