空のある競馬場

 空の写真が撮りたくなったので、会社を早退して東京に行きました。

 馬がいる公園のようでした。

 馬に人が乗って走るようです。

 一度に何頭もの馬が走り、それを人びとが見るようです。

 贔屓の馬? 人? がいるのか、大声を出す人もいました。

 走りだす前に、いちいち音楽が鳴るのが不思議でした。

 少しものさみしい音です。

 一回に十頭かそこらの馬が走るようです。

 それが何回も繰り返されます。

 明るいうちから、夜になるまで。

 なんども走って馬は疲れないのでしょうか。

 同じ光景が繰り返されるのです。

 真昼に見る夢、とはこのことでしょうか。

 好き好んでここに来ているはずなのに、魂が充足しているように見えない。

 ひとりで来ている人間は沈んでいます。

 集団で来た人はお酒など飲んで騒ぎます。

 空元気のようなのです。

 そして、馬はあまりヒヒーンと鳴かないのです。

 たまに、ブフ、ブフいいます。

 ドミニク・ブフ。

 まったくよくわからない世界です。

 ただし、空の雄大さは認めなくてはなりません。

 問題は、入場料がすごく高いことなのですが。

 いったい、いくら払ったのか……。

東京ダービー感想編につづく(かもしれない)。