間違って髪を短くしすぎたから会社に行きたくない


■ここのところの普通の日記。
■体調はというと、肉とか骨とか内臓とかの調子は悪くないが、脳の調子はひどく悪い。エンゲルス産業革命のあれで、ある種の病気があれだとか言ってたけど、吉本隆明が現代のそれは精神のあれだからあれなんだよみたいに言ってて、そりゃそうだと思うし、「体調」以外のいい言葉はないのかね。「心調」というとなにか優雅の感があるので、「脳調」かね。まあいい。何種類かの向精神薬をどのくらいのブレンドで飲むと安定するか実験などしている。服毒自殺の予行演習のようにすら思えていた入眠剤も効かなくなってきた。酒は飲んでいないが、こないだ前を歩いているおっさんの歩きタバコ副流煙が灰に染み込んで頭がクラっとなるくらい気持ちよくなって、思わずついていきそうになった。いずれにせよ、なにもかもやる気がしない。
■29日までに入金云々の話は、いろいろあってテンパイで連チャンみたいな感じになった。改めるまで入れるヨのギアは一段上げて、内容証明的なものとその内容で脅しをかけてみたりしている。某帝国からもいろいろ話を聞くが、よい話はない。ただ、こちらの件についてはあえて伝えない。信用不安がおきてはならないし、取付け騒ぎ的ななにかが起きてもいけない。自転車操業に倒れてもらっては困る。むろん、この規模がひとつ告げ口したところで大した違いはないだろうが、理路としてはそうなのだ。そして、こちらとしては、相手の規模に対してはあまりにも小さく、また額も小さいのだから(とはいえうちにとっては大きいから、おれは殺し合いだと言っている)、うちが蟻の一穴の蟻になる前に、とっとと払えと言っているわけだ。しかし、担当者あたりは本当にいろいろのことを知らず……いや、まあいいだろう。
■そろそろ軟骨に新たに開けたピアス穴が安定してきたかな? とか思って外したりして、やっぱりまだまだ10年ものに比べたら「傷」に近いな、みたいななどと。しかし、髪の毛がうっとうしくなってきたので、ピアス外して理髪店に行く。やはりおっさんにグリグリ触られると少し痛い。前述した通りなにかやる気のようなものもなにもないので、適当に「短く」、「はい」、「はい」などと答えていたら、えらく髪が短くなった。記憶にはないが、幼稚園のころに丸刈りにして以来の身近さだろう。これでこないだ買った擬古風メガネなど掛けると、一昔か二昔前のアメリカの、バイブルベルトあたりの真面目なサラリーマンのようだ。しかし、髪ももはやプリンですらなくカラメルというか完全な黒髪になってしまって、どうしたものだろうか。染めるにしても、まだやはり穴が気になる。穴をサランラップその他で厳重に保護した上でやるか。しかし、この短さで染めるとブリーチがもったいないし、即プリンだろう。はっきり言ってはずかしい。学校行きたくない。乙女か。いや、誤解している人も多いかもしれないが、おれは女子中学生じゃないんだ。
■商店街など歩いていて思うが、たまに新しい店などできていて、客が入っていないのがありありと見えて暗い気持ちになる。何十年もそこらでやっているたいして流行っていないけれども生きている店というのは、見えないところでなにかの収入がある(不動産収入があるとか、学校か何かに対して決まった納品があるとか、そういうやつだ)のかもしれないとか、それでもシャッターになってしまう店もあることに疑問を抱かないのか。あるいは、場所によっては一日か二日でもそこに立って人の流れ見てればわかるだろう、みたいな気にもなり、なにかこう、いかんともしがたい気持ちになる。だからといって、おれがそういう店に入ったり、常連になったり、なにか宣伝してやろうという気になるわけでもないが。しかし、そういった人の営みは、いくらか植物に似ているように思える。種をたくさん飛ばして、運良く芽生えて運良く育つ、群落を作る。あとから似たようなのをそこに植えても、さて、うまくいくとも限らない。そういった比喩はある種の弱肉強食論、淘汰論に結びついておもしろくないし、だいたい間違いのもとだが、そういう風に感じるのだ。

■読書といえば、生まれてはじめてドストエフスキー読んでる。昔、父が「ドストエフスキーなどというと難しいロシア文学と思われがちであるが、その当時のタブロイド紙や週刊誌の事件ルポと思っておもしろがって読めばよいのである」などと言っていたが、さてどういう意図か受け売りかわからん。いや、いくらかはわからんでもない。わからなんでもないが。
■しかし、先に書いたようにアニメの改編期にあたり、非常に忙しい。おまけに、ごそっとまとめ買いしたいしいひさいちなどもめくったりしつつ、どうしていいかわからないが、現を抜かしたところでどうしていいかわからないというのは脳調的にいくらか悪くないのだろう、たぶん。