間違えてカップ焼きそばのソースを先に入れてしまったようなもの

 ……というか、そのもの。

 船橋ソースラーメンのカップ麺。
wikipedia:船橋ソースラーメン

ソース味をベースにしたラーメンで、戦後船橋駅近くの「花蝶」という中華食堂がソース焼きそばをヒントに作ったのが始まりとされる。それが人気となり同様のメニューが周辺のお店で提供されるようになった。

 ……そんなものもあるのか。そして、それをカップ麺化するとカップ焼きそばで間違えてソースを先に入れてしまったようなものになる。ほかに表現しようがない。そいつを湯切りしないでラーメンとして食ってるような気になる。
 が、不思議なことにソースは「これはこれでありか……?」というくらいの濃さである。薄めたソース汁が気持ち悪いと思う一歩手前のところで、ジャンクフードらしさをとどめている。麺は普通のインスタント麺だ。
 絶妙のバランスだ。味が絶品とほめているわけじゃない。だが、これは食える。微妙な綱渡りに成功している。おれはそう思った。たいしたものだ。どうしたってこれ、ありかなしかで言えば、なしの方に転ぶような代物だろ(ふなっしーだけに)。まあ、あくまで食料を餌としか考えられぬおれの基準だが……。オムライスにモンブランが載った代物よりはずっとマシだったと思う。そういうこともあるのだ、たまには。

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↑おれが生涯で一番「ないな」と思った食べ物。