2020年6月19日 プロ野球開幕す

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2020年6月19日、午後5時45分、おれは横浜スタジアム前にいた。新型コロナウイルスの流行により、今年のプロ野球はこれから始まる。おれはその空気を知りたくて、職場から歩いて5分の横浜スタジアムに向かった。球場の外でクラフトビールでも売っていたら、一杯飲んでやろうかとも思った。……売ってるわけねえよな、6月にしてはえらく寒い日だし、雨も降ってる。いや、そうじゃない、人を集めないために無観客試合をやっているのに、人を集めるようなことをするはずがない。そしておれのような物好きもいなかった。

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というわけで、横浜スタジアム前にほとんど人はいなかった。いたとしても、会社帰りに通り道にしているような人だけであった。あと、雨宿りのホームレス。ホームレスがスタジアムの傾斜を屋根に、何人かいた。彼らはいろいろの野球ファンよりも確実に近く、野球の開幕を迎えることになる。雨は本降りといってもいい。

おれは帰宅した。帰宅してDAZNをつける。雨は少し弱くなっていた。もう試合開始時間を過ぎている。タブレットからはベイスターズの今永昇太のインタビューが流れている。試合中止? いや、6時30分開始とのことだった。雨脚は弱くなっている。

ベイスターズの先発は今永。カープの先発は大瀬良大地。カープの開幕スターティングメンバーは以下の通りである。

  1. ピレラ(左)
  2. 菊池涼太(二)
  3. 西川龍馬(中)
  4. 鈴木誠也(右)
  5. メヒア(三)
  6. 會澤翼(捕)
  7. 堂林翔太(一)
  8. 田中広輔(遊)
  9. 大瀬良大地(投)

カープは去年今永に弱かった。大瀬良にできるだけ粘ってもらうしかない。そして、打線にも。2回、それまでパーフェクトに抑えてきた大瀬良が、ロペスからソロホームランを食らう。けれど、そこから崩れない。一方で、カープは今永に粘りを見せ、球数を投げさせる。

5回、投手である大瀬良と天才西川にタイムリーが飛び出し、逆転。今永をノックアウトする。9回にはまたもや大瀬良が2ランを打ってみせる、さらにピレラがダメ押しのソロホームランを放つ。大瀬良大地、開幕戦完投勝利。投げて打っての大活躍。エースの仕事といっていい。

DAZNは途切れ途切れだった。タブレット以外で使ってもいないのに「使用台数を越えている」というエラーメッセージが出て何回か止まった。やはりこのサービスは信用できない。夕飯を食べ終えたらtvkの中継を見た。

カープファンとしてうれしい要素はいくつもあった。新外国人ピレラが一番打者として出場し猛打賞。昨年課題であった一番打者の問題を、ひょっとしたら解決してくれるかもしれない。

そして、田中広輔三塁打二塁打。これだけによって復活とはいえないかもしれない。しかし、開幕でスタメンを勝ち取り、結果を出した。いろいろな新戦力にかける期待もある。だが、田中広輔が怪我を完治し、かつての力を取り戻したのなら、これ以上ない戦力補強になるだろう。今年のキーマンであると、おれはそう考える。

堂林に一本は出なかったが、守備は安定しているように見えた。三好の守備は匠の技だった。野間も守備固めで終わってほしくはない。

これから、カープはまた勝つだろうし、負けもするだろう。野球というのは、そういうものだ。おれはそれに一喜一憂するだろう。

プロ野球の開幕について、不愉快に思う人も少なくないだろう。「なにがスポーツだ、ばからしい」という人から、「野球だけがプロスポーツか」という人まで。しかしまあ、今日くらいは許してくれ、報道が過剰でも許してくれ、そんな日なんだ、今日は。

 

 

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