おれは去年の10月に、このような寄稿をした。
第5波が落ち着いてきたときに書いたものらしい。たぶん、その後も年末に向けて落ち着き続けたのだと思う。
が、今、第6波が来ている。あまりにも急に来た。これは急なことであって、メモしておきたい。ただ、あまりにも急なので、数日くらいでもどう事態が変わるのか想像がつかないので(さらに急上昇するのか、いきなりピークアウトするのか)、こちらの日記に書く。
というわけで、とにかく一つの目安となっている東京の一日の新規感染者数が過去最多を更新した。
東京都 新型コロナ 7377人感染確認 去年8月を上回り過去最多に | 新型コロナ 国内感染者数 | NHKニュース
東京都内の19日の感染確認は7377人で、これまでで最も多かった去年8月13日の5908人を1500人近く上回り、過去最多となりました。
自分の感覚をはっきり述べると、「事態の変化が早すぎてついていけない」である。やばいんじゃないのか、政府はこうするべきなんじゃないのか、とか、思いつかない。オミクロン株は早いという話は聞いていたが、ここまでとは思っていなかった。それが率直な感想だ。
たぶん、昨年末にはこんなことをどっかに書いたと思う。
「今は落ち着いているけど、第6波が来ないと断言する専門家もいないから、次の波は低くなればいいな」
それがどうだろうか。波どころでなく、いきなり壁みたいなのがそそり立った。ほんま、もう、オミクロン株がオミクロンとネームドされたのは去年の11月末くらいやで。しかも南アフリカ。もう、現代にあって、物理的な距離なんてあってないようなもんなんだな。外交官きっかけか、米軍きっかけかなにかわからんが、ともかく火がついたらこの有様だ。
で、その早さについていけない。どうだろう、社会はついていってるだろうか。政治はついていってるだろうか。それもわからない。ただ、重症者がかつての株に比べて少ないというのも今のところ確からしく、それでも感染者数がすごく多くなれば重症者も多くなるわけで、さあどうなるというところ。
蔓延防止策も発令されて、さあまた飲食店へのあれもなにするし、協力金もなにするのかもしれない。ただ、おれは飲食店勤めでないので協力金もないし、経済が止まったらかなわんというところもある。最初の緊急事態宣言後の、世界が静止したときの怖さを再体験したいとは思わない。
ちょっと前に、はてな匿名ダイアリーにこんな投稿があった。
なんだろうなこの感じ
アンケート取ってほしいわ
3,4割くらい同じような人居そう
終末SF感あるよね
の割に命の危機はさほどないし
終末SF感があるのは認める。生命の危機についてはちょっとどうかわからない。まあ、死ぬまではいかないかもしれないが、後遺症が残ったりするかもしれないし、それは怖い。
正直なところ、おれが神様であったり、地球の生命体を観測する知的地球外生命体であったりしたら、「好き」というか、「興味深く」眺めることはできたであろう。だが、おれは地球上にへばりつく罹患可能性のある一人間であり、罹患せずとも経済的なダメージで死にかねない弱者だ。この感染症に強者や弱者があるかわからないが、ともかく、「好き」といえる余裕はない。
もちろん、「興味深い」ところは否定できはしない。地球人類ほとんど全体を巻き込むような大災厄に出会うことなど、あまりないことだろう。トンガの大噴火があったばかりだが、局地的な大災害はあったとしても、地球全体を巻き込むなんてことは。
そして、話は強引にタイトルに戻る。マスク、外すどころじゃないよな。ひょっとしたら、人類が、あるいは日本人が、常にマスクを着け続けるようになる始まりの時代に立ち会ったのかもしれない。近未来においては、われわれが想像もしていない形の「マスク的な役割を果たすもの」かもしれないが。
新型コロナウイルス感染症も、オミクロン株で打ち止めと決まったわけではない。打ち止めの可能性がないわけではないのかもしれないが、オミクロン株なみの感染力で重症化率も高いなんてのが出てきてもおかしくはない。なんにもわからん。とりあえず、目下のところのオミクロン株の脅威もどうなるかわからん。
とりあえず、マスクは着けつづけることになるだろう。なにせ、昨年末の、ほとんど底を打ったような時期でさえ、おれの見る限り100%に近い人間がマスクを着用していた。もちろん、今もそうだ。さて、どうなる。おれはおれが食っていけなくなることに恐怖を覚えるが、それでも、この文明がどうなるかについては興味深く見ていきたいと思う。そんな余裕があればだが。