自虐は甘い蜜の味

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また、寄稿いたしました。

自虐で他人を傷つけるかもしれない、というところから、結局、人間が人間に相対するのはリアルであれネット越しであれ暴力的なことじゃねえか、という話になりました。お読みくださいましたか? え? ウクライナのほうが気になる? それはごもっとも。でも、まあ、ちょっとは。

……うーん。

…………読んだ?

 

読んだか? そうだ、というわけで、おれは自虐することの多い自虐芸人だ。自虐があまりにも多いと感じている。その自虐で他人を傷つけたとしても、気にしない。そのくらい、自虐はおれにとって甘い蜜だ。

人によってはものを書くことによろこびを感じることがあるだろう。それが特定のジャンルに限られる場合もあるだろう。自慢すること、批判すること、エッチなことを書くこと……いろいろあるだろう。

おれの場合は、自虐がそれに当たるといっていい。自虐的なことを書いているときが楽しい。自虐は甘い蜜と書いたが、アヘンのようなものでもある。いや、アヘン吸ったことないけれど。

なんというか、厳しい現実、この社会の低層から価値観を逆転できるような気になるんだよな。弱者がマウントをとる。そういう言論空間みたいなものが存在する。そこに載っかる。いや、のっかるんじゃない、のっかられても、それでも下から三角絞め狙うスタイルだ。

もちろん、おれは足が短いし三角絞めなんて決まるわけもない。そのうえ、それはあくまで特定の価値観による言葉だけの空間の話で、決まったところで現実が変わるわけでもない。だからアヘンだ。夢見てるんだ。現実の苦痛を力に変えて、幻の中で勝利した気になる。史上最弱こそが最も最も最も恐ろしィィ!

というわけで、おれは自虐するのをやめる気はないし、できもしねえ、なんの効果もねえ三角締めを狙いつづけるぜ。なんせ、おれには冷水をぶっかけられるほどの美談もねえし、自慢できることもなんにもねえ。ただひたすら下から目線で卑屈に生きてやるぜ。わかってんのか。

……って、こんなに種明かしして大丈夫か? そんな心配はいらねえ。なぜなら、おれは無敵で最強だからだ。わかってんのか。どこからもおまえらを見下してやる。全方位からだ。そして、すごく高いところからだ。高すぎておれの姿なんて見えやしないぜ。ああ、まったく見えない。だから安心しろ。せいぜい安心して暮らしてくれ。

 

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