意外に身も蓋もなかった21世紀の戦争

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これは陸上自衛隊です
  • 今日は朝から調子が悪く……端的に言えば抑うつ状態になって伏せっていた。昼頃、携帯端末をちょっと覗いてみると、ロシアによる侵攻の記事が目に入った。
  • しばらくしてなんとか起き上がり、カップメシを食いながらワイドショーなど見る。どうも、本当のようだ。
  • こうなると思っていたのか日本の一市民のおれ。「なにもしないで帰ることはないだろう」とは思っていた。けれど、東部二州あたりをちょっとどうにかするくらいだろうと思っていた。いきなりキエフを撃つとは思いもしなかった。
  • 国家間戦争じゃないか。正規軍による。しかも、全面侵攻だ。びっくりした。
  • ロシアはもう制空権をとったくらいのことを言っているらしい。制空権をとられたら、もうおしまいじゃないですか。
  • しかし、ウクライナだ。ウクライナだよ。ロシアが、ウクライナくらいの国と戦争をしてしまう。ほかの紛争地域を下に見るわけではないが、ウクライナが侵攻されてしまうのかというのが正直なところだ。
  • プーチンの身も蓋もない発言。

    プーチン氏「ロシアは強力な核保有国」 「最新兵器でも優位」と強調 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル

     プーチン氏は「ソ連崩壊で多くのものを失ったが、現代のロシアは世界で最も強力な核保有国の一つ」というだけでなく、「最新兵器でも優位性がある」と強調。「我が国を攻撃すれば、壊滅し、悲惨な結果になることに疑いない」と主張した。

  • この身も蓋もなさはなんなのか。この発言、たとえば北朝鮮が言うのとは重みが違う……北朝鮮も核保有国なのは事実だが。ロシアと戦争になったら核戦争になる可能性がある。
  • 自国が核攻撃の対象になる可能性があるのに、わざわざ他国を助けに行こうということがありうるのだろうか。むろん、軍事同盟を結んでいたりすればやるしかないかもしれない。しかし、今回のケースは違う。ウクライナNATOに加盟していない。
  • 西ヨーロッパもアメリカも、直接ロシアと殴り合いすることはしないだろう。ウクライナが奇跡的にロシアを追い出す可能性はあるのだろうか。冬戦争、継続戦争、そういう時代でもない。時代だけじゃなくいろいろな事情が違うけれど。おそらくウクライナは蹂躙される。民間人への無差別攻撃などはさすがにないだろうが、政権が打倒されて、傀儡政権が打ち立てられるくらいのことにはなるだろう。
  • これを、国連もなにも止めることができない。ロシアが「世界で最も強力な核保有国の一つ」であり、軍事大国であることは事実だからだ。
  • この身も蓋もない事実がまかり通ってしまう。これは怖い。他人事ではない。
  • なにせ、ロシアも日本の隣国だし、中国も日本の隣国だ。中国も「世界で最も強力な核保有国の一つ」であり、軍事大国であることは事実だ。
  • 中国によれば、今回のロシアの行動は「侵攻ではない」ということらしい。

    中国、ウクライナ情勢で自制呼び掛け 「侵攻」ではないと主張 | ロイター

    中国外務省報道官は24日の定例会見で、ウクライナ情勢に関わる各国に自制を求めた上で、ロシア軍の行動について、海外メディアが表現するようなウクライナへの「侵攻」ではないとの認識を示した。

  • 今回の件で、台湾が敏感になっている。それに中国は不快感を示している。とはいえ、想像するなというのは無理だろう。中国はロシアのやり方を見ているだろう。各国の対応を見ているだろう。そして、その後に訪れるロシアへの制裁についても見るだろう。ロシアに比べて経済的に相当に強大な中国は、それをどう見るだろうか。
  • 台湾ばかりではない。南沙諸島など、中国の野心は多い。日本だって邪魔に思われている。
  • 日米安保があるから大丈夫? そうといいきれるだろうか。いざ、日本が中国とことを構えることになったとき、アメリカは核攻撃を受ける覚悟で戦ってくれるであろうか。どうにもあやしいように思える。冷戦時代のアメリカならともかく、内向的になりつつある今のアメリカだ。「世界の警察」から降りている。米軍がいきなりハワイあたりにまで転進しても不思議ではない。
  • 身も蓋もない世界では、自らの身は自ら守るしかない。そんなふうに考えるしかない。今回だって外交も交渉もあった。それでも無駄だった。ロシアにはロシアの言い分もあるだろうが、それがなんであれ、ともかくことは起こってしまった。いや、起こされてしまった。
  • 世界には身も蓋もない。世界はむき出しだ。こうなったら、日本も核武装するしかないのか。そんなことをいっそう考えてしまう。世界中、どの国もむき出しの暴力にさらされている。
  • おれはいま、非常に気分が悪い。気分が悪いが、このときの気持ちを書き留めておきたいので、そうした。明日にはまたべつのことを考えているかもしれない。