2025年参院選(神奈川選挙区)大反省会

承前。

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日曜日、選挙。おれは期日前投票を済ませていたので、ただ夜の開票速報を楽しみにしていた。手元には出馬表。「週刊文春」7月10日号。

公示前なので全員の名前が載っているわけではない。まあ、前の記事にも書いたが、告示前の文春(政治広報システム研究所)の予想はこんなんだった。おれはこの予想は妥当なものだと思った。立憲と公明は強いだろう。

 

が、途中で風向きが変わった。立憲と自民が抜け出したという情勢調査。少し話が変わってきた。というか、おおいに変わってきたのは、上の予想で無印になっている参政党だ。参政党が三番手とする報道もあった(たしか朝日新聞)。

 

そんな情況でおれが選んだのは国民民主党だった。

基本に立ち戻れば、おれは参政党には絶対入れないし、自民党、公明党にも絶対入れない。立憲はほっといても勝ちそうなので無視する。そして、参政党が単独三番手で、四番手がどこかという話になる。

 

争っているのは、公明、国民民主、共産党だ。ただ、媒体によっては共産党が一歩遅れを取っている。共産の候補は何回か次点になっているので、そこそこの支持はあるが、今回参政党が割り込んできたことで、党のカラー的に票が流れるとは考えられないが、単純に当選が遠のいているように思えた。

おれは今回、「共産党には入れない」と決めていた。自公は支持していない。参政党だけは絶対に嫌だ。……結果、国民民主を選んだ。消極的、消去法的、戦略的投票だ。

 

して、開票が始まる。早々に立憲の牧山さんと自民の脇さんに当確が出る。三番手はどこだ? と、思ってしばらくいろいろな局の速報を見ていたら、tvkで勝ち会見をしている国民民主の籠島さんが映った。けっこうあっさり決まったな、という感じ。

 

で、そのあとが長かった。四議席目が決まらない。争っているのは公明・佐々木さんと、参政党・初鹿野さん。

 

……こういう構図になったか。

【参院選・激戦区ルポ】参政党と公明党が“最後の枠”をめぐりデッドヒート 「参政を通さないために今回だけは公明に入れる」というリベラル層も | 概要 | AERA DIGITAL(アエラデジタル)

 冒頭の男性は特定の支持政党はないが、「ガチガチの反自公」(本人)で、初めて投票した約15年前から現在まで、自民党・公明党に投票したことはないという。

「第二次安倍政権がすすめた安保法制(2015年)は許せなかったし、『平和の党』とか言いながらそれを止めもせずにくっついている公明党なんて自民党と同じか、それ以上に嫌いですよ。でも、終盤になってもこの情勢が続くなら仕方がない。今回だけは公明党に入れるかもしれません」

 彼が念頭に置くのは参政党の初鹿野(はじかの)裕樹氏だ。

「初鹿野氏本人のことはよく知りません。でも、差別と分断をあおり、科学を無視する発信を繰り返してきた参政党は、絶対に通したくない。初めて言いますよ。公明党に頑張れって」

この票読みは正しかった。

こんな増田もいた。

はじめて公明党に投票した

情勢をみると3枠目は国民民主が当選しそう。

個人的に参政には議席をとってほしくない。

過去の神奈川選挙区の投票結果(得票数)では共産より公明のほうが得票数が多い。

以上をふまえて、選挙区は生まれてはじめて公明に入れた。

これもAERAの記事と同じ判断だ。

 

正直、おれにはできない選択だ。おれも参政党の当選だけは阻止したいと思ったが、「公明と参政がラスト一枠をかけた一騎打ちになる」ことには確信がなかった。参政党が三番手なら止めようがない。そこで自分が公明党に入れて、国民民主と争うようなことになったら目も当てられない。おれはそのくらい公明党に対する忌避感がある。

 

「参政党か公明党の二択」が現実だった場合、おれは投票用紙に「天皇陛下万歳」と書くと思います。

 

そのくらい、おれには想定したくない情況だった。したくないのもあったが、正直、公明党がそこまで苦戦するという気もしなかった。神奈川県中の創価学会票を集めたら、さすがに四枠の一つには入るんじゃないか。そう思っていた。それがどうだろう、参政党と争っているのだ。これはずいぶん公明党も落ちたものだ。というか、東京都議選でも苦戦していたし、本当に公明党は終わっているのかもしれない。年齢別の支持でもそうとう高齢化が進んでいたので、いずれなくなるとは思っていたが、もうなくなる……完全消滅に時間がかかるのは社民党を見ていればわかるが、まあしかし、それにしても、かつての集票マシーンとしての存在意義もなくなってくる。もちろん、自民党で創価学会票に頼っている議員もピンチになる。いやはや。

 

で、結局、寝るまでに結果は出なかった。たしか開票92%くらいで公明党がリードしていたが、当確は出ていなかった。朝、起きてみたら参政党が差し切っていた。いや、本当に、地獄の選択でいえば、公明党のほうが参政党よりマシなのは確かなので、これは神奈川県民として残念な結果ではあった。

 

まあしかし、おれにはこの最後の枠の戦いを読めなかったし、読めたところで公明党に入れられたかどうか。参政党には絶対入れないけどな。でも、二択ではなかった。なので、国民民主に入れたことは後悔していない。今のところ。このあと何がおこるかわからない。籠島さんがなにかしでかさないとは限らない。水野素子(パワハラ)。積極的支持ではないにせよ、自分には見張る義務のようなものが生じてしまったのは確かだろう。

 

まあ、とりあえず選挙区は当てた。いや、当てたといっていいのかどうか。

 

立民 牧山弘恵 731,605(16.1%)

国民 籠島彰宏 731,342(16.1%)

自民 脇 雅昭 722,917(15.9%)

参政 初鹿野 裕樹 577,085(12.7%)

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公明 佐々木 さやか 571,796(12.6%)

 

……いや、国民民主二位入線か。僅差だけどな。いやはや。いやはや、しか言えない。

 

で、比例区の方はどうか。おれはれいわの木村英子さんに入れた。当確が出ていた。こちらも当てた。いや、当てたというのは正しい言い方ではない。ただ、どうしても競馬脳なもので。

 

あと、当選してよかった候補と、落ちてよかった候補といえば……、とか言い出すときりがないので、とりあえず今日はここまで。

しかしまあ、なんであれ選挙は面白い。

おつかれさまでした。