おれが今期アニメで一番「見たいな」と思ったのは『DEVILMAN crybaby』であった。『ピンポン THE ANIMATION』の監督が漫画『デビルマン』のアニメ化をする。なんだかしらんが日本語ラップの方々がキャストに連なっている(ヒップホップ好きで知られる今のジャイアンの声の人もいる)。音楽には石野卓球の名前もある。なんというか、これは面白いに違いない。面白くないとしても、なにかしらがあるに違いない。そう思えたのだ。
だけど、Netflix限定配信なんだよなぁ……と思った。初月無料! らしいが、だいたい話の途中くらいで無料期間が切れて、その先は有料か、みたいに思っていた。勘違いだった。もう、最終話まで完成しとる。一気に見ることができるのだ。会員登録、クレジットカードの登録は必要だが、ロハでイッキ見出来るんやで。
……ということで、先が気になり、気になり、一晩で見てしまった。そのせいで今日は寝不足だった。知らん人に向けて言うぞ。今なら『DEVILMAN crybaby』はロハで、CMなしで、イッキ見できるで!
と、作品のパッケージについてはともかくとして、『デビルマン』である。小さい頃に、アニメ版の再放送をちらちら見た覚えはある。印象的な主題歌も頭に残っている。が、おれが原作漫画を読んだのはいつだっただろうか。高校生になってから、下手すれば大学に入ってから、かもしれない。そして、漫画版が与えてくれた衝撃は相当なものだった。おれの中でなぜか『新世紀エヴァンゲリオン』と重ねるところがあるので、そのあたりの時期に読んだのかもしれない。
充分な、破壊力であった。もしももっと子供の頃に読んでいたら、それこそ「トラウマもの」になっていたに違いない。まだ未読だというあなた、漫画の『デビルマン』は読んで損はない、持っていて損はない。それだけ壮大で、凄まじい(なんの意味もない形容だとわかってはいるが……評する表現が追いつかない)ものだ。
して、本作はどうだったか。この絵柄で、このえげつなさ、というところはある。あるにはあるが、心底やられてしまった、というところまではいかなかった。いかなかったのは、おれが原作漫画を知っていることもあるし、加齢により感受性が減衰していることもあるかもしれない。間違ってもらっては困る。こいつはイッキ見するに値する、すげえアニメだった。けど、おれの中に残っているジンメンの怖さ、あのシーンの怖さ、ラストシーンの衝撃には至らなかった。
至らなかったが、やはり人間というものの怖さについて、根源的というか、そういうところはしっかりと描かれていた。下手すれば古くからある題材、というところかもしれないが、しかしそれはやはり何年経とうと人間にまとわりつく問題であり、充分に現代的でもあろうし、未来的でもあるだろう。おれがなにを言っているかわからない? とっととGoogleで「ネットフリックス」って打ち込んで、会員登録してアニメを見ろ、と言いたい。おれはたぶん無料期間中、というか、すぐにでも退会するつもりだ(『変態家族 兄貴の嫁さん』とかが無かったので)。Netflixは太っ腹だ。だったらそこに乗ろうじゃないか。一気に見てしまえ。それだけのアニメだ。何度言ったかわからんが。
以上。
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『変態家族 兄貴の嫁さん』/監督:周防正行 - 関内関外日記(跡地)
とくに理由はないが、この作品が見られるなら相当たくさんのものが見られるだろうというおれの定規である。おそらく相当に面白く練られているであろう海外連続ドラマなどはあまり興味がない(見る時間がない)のである。