心霊スポット殺人事件

http://kumanichi.com/news/kyodo/social/200412/20041223000266.htm

同日午前6時半ごろ、約17キロ離れた同県東金市油井のホテルなどに使われていた廃屋敷地内でひものようなもので首を絞めて殺害。

 俺はこのニュースを見て、腰を抜かすほど驚いた。言うまでもない、ラブホテル風の建物にそびえる「活魚」の看板に、である。珍しく太字を使ってしまおうか、活魚。いったいどこのどいつがあそこで割烹料理店をはじめようとしたのか。誰かとめるやつはいなかったのか。まさに現代の闇である。
 ついでに、昨日の夜見たNHKの番組で見た知識をメモする。紹介されていたのは、アメリカで効果を上げているという犯罪理論。一つしか覚えられなかったが、曰く「60%の犯罪は10%の地区で起きている」。犯罪発生のデータを取り、犯罪集中地区に全軍を投入。英雄ナポレオンの一点突破の全面展開を髣髴とさせる戦術である。なるほど、確かに警察官の人員は限られている。それを効果的に運用しようというわけだ。問題とされた地区の一斉摘発では、信号無視や路上飲酒の軽罪も厳しく取り締まる。「あそこは悪いことできない」と思わせる作戦だ。そして、10%の地区を抑えることにより、全体の治安を向上させていく、というもの。
 俺は警察官が必要以上に権力をふるうことには反対だ。白川勝彦事件の時もそう思ったhttp://d.hatena.ne.jp/goldhead/20041207#p5。しかし、必要な取り締まりを法の範囲内で行うことに異議があるはずもない。そして、今回の東金の事件の遠因に、警察の取り締まりが不十分だったのでは、と思うのだ。
 なぜなら、ニュースなどによると、地元民はみな駅周辺の危険さを認識していたからだ。カラーギャングだかなんだかの跋扈を知っていたのだ。犯罪マップも統計分析もいらない、周知の事実じゃありませんか。それに、駅と言えば日本の地方都市の中心も中心、大中心である。そんな要衝を治安の悪化に任せるがままというのは、あまりに御粗末じゃないですか。「活魚」の取り締まりはしなくていいけれど、駅の治安くらいはちゃんとして欲しいと思うのである。