餅入りお好み焼き

 毎日お好み焼きを食べる毎日の俺だけれども、毎日自分が食うためにやっているだけの話で、お好み焼きについて詳しいとか、美味しい店を知っているとかいう話は一切ない。だいたい、毎日家で食べているものを外食しようとは思わない。知識にしたって、世間で使われている具なら少々知っている程度だ。
 というわけで、お餅だ。我が住処にはオーブントースターも焼き網もないので、元より餅を買う要素などないのだけれど、タダで貰えるとなると話は別。何かお孫さんにつきたての餅を背負わせるとかなんとかいう儀式があるらしく、その縁起がいいお餅を頂いたのだ。これはもうお好み焼きに使うしかないじゃないですか。
 しかしなんだ、お餅というのは結構やっかいな存在だ。オーブントースターにせよ網にせよ、あまりすぐには柔らかくならない。固いかけらを無理矢理切って具として入れるのは無理がありそう。というわけで、電子レンジでちょっと柔らかくしておこう、と耐熱容器でチン。するとあなた、たった一分しかやっていないのに元の形はどこへやら、なにやら薄べったい白いのが底にだらしなく張り付いてるだけじゃないですか。餅は電子レンジにここまで弱いのか。
 そんな風に柔らかくなった餅だけど、熱くてちぎるのも面倒で、ひとかたまりのまま小麦粉の中にぶち込んで焼くことに。結果、なんかボリューム増した感じで、ソースやマヨネーズとの相性も悪くないですよ、と。今回使ったのは五分の一くらいなので、しばらく餅入りが続くことになりそうだ。むろん、世間一般がどう餅を使っているかまではよく知らないけれど。