AJCC&平安ステークス

 AJCC古馬中長距離路線の寂しさを感じさせるメンバー。前走有馬記念でも関東馬の意地をちょっとだけ見せたグラスボンバーが人気。この馬、重馬場は滅法強い。あるいは、菊花賞負け以来のフサイチアウステル、復調はまだかハイアーゲーム。頭数のわりにどうにも難しい。で、最初は内田博幸を配したハイアーゲームを狙おうかと思ったわけだ、「先行させる」みたいなコメントあったし。しかし、馬体が二十キロ超増で本命にしにくい。そんなわけで、オペラシチー佐藤哲三を狙ってみた。哲三なら何かやってくれるだろう。
 ……しかし、まさか何かやるのが柴田善臣シルクフェイマスだとは想像だにしなかった。お前、馬場悪化駄目な馬じゃなかったのか。見た目以上に馬場が乾いていたのかな、雨は駄目だが、雪はオーケーか。そして鞍上も、人気薄だとこういう騎乗もできるんか。いやはや、ぐうの音も出ない。オペラは一瞬進出も直線たれた。フサイチアウステルはこの展開からしっかり伸びて、弱いと言われたり言われなかったりする世代の意地を見せたか。ハイアーゲームは多少スタートが遅れ、後方から。馬体の割によく伸びていた。
 一方で充実すぎるメンバーが揃ったのが平安ステークス。ダートで本領発揮かヴァーミリアンに、実績馬ヒシアトラスアンドゥオールサイレントディール(障害練習中らしい)、ハードクリスタル。連勝街道驀進中のマイネルボウノットタガノゲルニカ。前走が評価されたのかけっこうな支持を集めたワイルドワンダー……。そして、俺が狙ったのはベラージオ東京大賞典で実際に目にしたのが、歳を感じさせない馬体で、あのメンバー相手にヒケをとらないものだった。ここではその時の上位馬が居ないのだから、大いばりだろう、と。金子真人HDなめんなよ、と。
 が、しかし、スタートと同時にレースが終わった。ベラージオしか見ていなかったのだが、思いっきり扉に頭ぶっつけたように見えた。あれでは、馬もパニックになろうし、競馬にもならない。ショック。で、結果は未勝利から重賞までブッコ抜きになったタガノゲルニカ。これ、前走も見ていたけれど、ここまで実にうまくいくかな。ブライアンズタイム産駒で小柄な馬。小柄で強いのはマジで強いかもしれない。一方、馬体重二十キロ増のヴァーミリアン二着。これもすごいな。ハードクリスタルは人気が無さ過ぎたが、このくらいは走る馬だと思う。ああ、しかし、一着から六着までのどれが相手でも馬券は当たったのだなぁ、ベラージオ