来る者、去る者、そして鈴衛佑規の一万年

http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20061002&a=20061002-00000025-dal-spo

“赤いハンカチ王子”が鮮烈デビューを飾った。広島・斉藤悠葵投手(19)がプロ初登板初先発。巨人打線を5回3安打無失点に抑えて、初勝利を挙げた。

 本家‘ハンカチ王子’である早実斎藤佑樹の人気もあって、デビュー前からちょこちょこ記事にもなっていた広島・斎藤。これが初登板で結果を出して、赤いハンカチまで出してしまうのだからいいじゃありませんか。便乗だろうとなんだろうと、積極的にアピールして、みんな楽しめればそれでよろしい。楽しませてこそのプロ野球というわけです。
 と、明るい話題がある一方、悲しいニュースもあるわけです。これもプロの世界です。
http://www.carp.co.jp/hedline_flame/02_f.htm

【投手】
天野 浩一 (27歳)
玉山 健太 (23歳)
苫米地 鉄人 (25歳)
飯田 宏行 (26歳)
内野手
福井 敬治 (30歳)

 とはいえ、私には衝撃が大きい。「ここを切るのか」という思いがある。特に苫米地鉄人。同期のドラフト一位は河内貴哉で、前評判は圧倒的に河内。しかし、当時評論家だった落合博満が「河内とはものが違う」と言ったのですよ、逆じゃないですよ。私は少なからず落合好きなもので、「いったいどんな大物なんだろう」と興味津々。果たして出てきた背番号54、オープン戦でFAで巨人に移籍したばかりの江藤智内野手の内角をえぐり、「もう仲間じゃないから」と言い放つ気の強さ。いつの試合とは明言できないが、甲子園での阪神戦。たしか延長だったと思うが満塁でサヨナラのケース、そこに出てきた苫米地の落ち着きっぷりと頼もしさときたら。「これが高卒ルーキーか!」と一気に虜になったもの。また、同期河内へのライバル心も強く、河内の後を継いでリリーフ登板、そして失敗したときなど、涙を見せていたものですよ。あの輝きはどこへいったのか。ルーキーのときあれだけやれたというのに。……あれだけ使われたからうまく育たなかったのかな。
 天野浩一投手も意外。四国大学リーグ出身という異色の経歴。細身の体から小気味いい球を放る投手で、球速以上のキレを感じさせてくれたもの。一時は抜群の安定感を誇ったのだがなあ。玉山健太投手、たしか、野手としてのセンスも高く評価されていたはず。嶋重宣や他球団ながら石井琢朗の例もある。そういった再チャレンジも無理だったのか。せっかく健太だらけになったのに、一人減ってしまう。福井敬治ジャイアンツをクビになって広島が年俸‘1,000円’で契約して有名に。嶋と同期で‘赤ゴリラ’としてのブレイクが期待されたが。ごめんなさい、飯田宏行投手はよく知りません。でも、入って間もないような。故障でしょうか。
 そして、その一方で鈴衛佑規捕手は残留。一部でカツノリより熱い注目を浴びている捕手ですが、これは驚異。もちろん、プロ野球にはじめから「壁」として入団してくる捕手もいます。たまたまカツノリの父親ですが、日本プロ野球史上最高捕手である野村克也もそうでした。鈴衛捕手がどうだったか知りませんが、「壁」は必要とされる役割でもあるのです。それにしたってですよ、ひょっとしたら新しい捕手の中に野村克也が紛れているかもしれない。野村克也は無理としても、倉くらいの捕手がいる可能性だってある。その新しい可能性と比較しても「鈴衛残留」。これはすごいこと。それだけ鈴衛が球団に高く評価されているということです。ある意味、プロ中のプロかもしれない。いや、待て、まだ鈴衛が野村克也じゃないと決まったわけでもない。究極の遅咲き‘佑ちゃん’。何色のハンカチを使うかは知らないけれど、座してその日を待ちましょう。十年でも、百年でも。
●追記:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061003k0000m050028000c.html
 巨人の戦力外通告。あれ? 佐藤宏志って、堀内のときに堀内みたいに眼鏡掛けて投げてた左腕だよね。広島出身じゃん。怪我とかないのかな? 福井を切ったばかりでなんだけど、広島どうですか。キムタクと山田のトレードもあったし、ほんとにどうかね。あ、でも、近年成績見るとちょっとな。けどな、環境変わればな、とか。変則左腕好きだしな、俺。まあ、素人のトレード・移籍皮算用ほどどうでもいいものはないけれど。