家計簿をつけはじめた

 岡田斗司夫のレコーディング・ダイエットをはじめて見たとき、「これは有効だろう」と確信できた。とくに、記録をつけはじめるだけで、体重が減ってくるというあたりにだ。身に覚えがあった。馬券購入が電投メーンになり、ふとCLUB A-PATで通算成績を見た。別にそれで、馬券購入額を落とそうと思ったわけでもなかった。しかし、落ちたのだ。俺の本来の小心・悲観主義・吝嗇をどうにか誤魔化してきた馬券的中の喜び、それを凌駕するレコードの現実。くりかえすが、控えようとか思ってたわけではないし、馬券の買いすぎで生活費が……なんてことはなかった。ただ、ケータイをポチポチやりながら、回収率・的中率がふと頭をよぎる。やめよう、落とそうと思ってるわけではないのに……。
 というわけで、家計簿をつけはじめた。俺は俺のような金に不自由するものこそ、ファイナンシャルプランが必要だと思う。夜食にヨーグルトを買っていいのかどうかの適切な判断が必要だと思う。いずれにせよ、無駄な出費は抑える必要があると思う。そこで、家計簿という古くからのレコーディング。
 が、本当に紙製の簿を買ってきて、レシート並べて書き書きするのか? 俺は俺の字が嫌いだ。それはありえない。だったら、どっかからExcelのテンプレートだか、フリーウェアだかを持ってくるか? なんか、それも面倒だな。もっと気軽にできないか。……と、ニンテンドーDSの家計簿ソフトのコマーシャルが目に入った。「これだ!」と。
 しかし、DSがどこにありますか。そういうわけで、ケータイのアプリを探した。ケータイこそが一番身近に、いつでも持ち歩いているツールじゃないか。何か買ったらケータイにポチポチ、レシートポイ。外食だったりしたらその場ですぐに入力だって可能だ。
 と、たった一つだけ見つけたアプリ。買い切りで200円だったかなんだか。細かく品目も分かれているし、それの追加も可能。店名もエディットできる充実ぶり。DS買おうとか思わないでよかった。
 しかしなんだろう、入力自体が面白い。不思議なことに、支出額がかさんでいくマゾ的な喜びがある。後から気づいたが、データをタブ切りテキスト(かな?)でメールできるようだし、それをPCに送ってさらにマゾれる可能性もあるじゃない。なんだろうね、これは。マゾ喜びが本来のレコーディングの意図をぶちこわさないよう気をつけて、ポチポチやっていこうっと。