SLと登山鉄道を乗り継いで中空重力式ダムを見に行く(その2)

●概要:鉄道マニアでもダムマニアでもないのに、SLと登山鉄道を乗り継いで中空重力式ダムを見に行った。その往路のその2。

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(昨日は普通に表示されたのに、今日のは最初ソースがそのまま表示されて話にならなかった。なんとなくだが、検索文字列の中にあった"住所(寸又峽)"の"()"のカッコを削除して再検索して出たコードを貼ったら表示された。意味がよくわからない)

千頭


 SLの終点、「いろいろやばいです、ほんかわね」。

 まあ、べつにやばくねえし。ああ、そういや、汽車でここまで輪行しにきてる人いたな。BROMPTONだかなんだか。まあ、そういうのもありだろうね。

 金谷駅で買った大井川鐵道の弁当もうまいし、水も冷たいし。

 なんかこう、いろんなところから水がしみ出してるし。でも、大井川は干上がってるけど。

 大きめの樹とか生えてるし。

 吊り橋とかな。このくらいの吊り橋なら、高所恐怖症の俺でも耐えられる。


 両国吊橋? このくらいになると、手に汗がにじんで、暑さや運動とは関係ない汗が出てきて、歩き方も惨めな内股になる。


 けど、まだなんか小さい電車が来たら撮るくらいの余裕はあったりするような。

 まあ、悪くないよね、夏草の線路だよね。

 ホワイトバランスをいじると、がらっと印象変わるよねとか。

 それでまあ、このあたりをぐるっと回って、バスで宿泊地の寸又峡温泉に。「すまた」て。

寸又峡、悪夢の吊り橋


 はい、寸又峡なう。日本一清楚な温泉地を目指している。なんだ清楚って? まあいいか。しかし、なんというのだろうか、山あいにあって、温泉地で、温泉旅館、民宿、土産物屋とあって、しかし落ち着いている。というか、これが清楚か。

 それで、着いたのが何時頃だったか、チェックインまで一時間半くらいあるので、散策に。これはでかいサワグルミ。サワグルミってこんなにでけえのか。

 なんかもう飽きてきたな。いや、これ書いたりしてるの。

 つーか、Fotolifeとの連携の不具合みたいなのって、ずっとMac使ってるせいだと思ってたけど、そうでもねえのな。ああ、あの吊り橋渡るんだって。いやね、俺かなり高所恐怖症なんだけど、喉元過ぎればだかなんだか、展望台とかタワーとか「いいっすね、せっかくだから行きましょう」みたいなところがあって。

 このトンネルとかよかったね。出口は晴れてるのに、入り口を振り返ると曇ってる。山の天気は変わりやすいとかいうレベルじゃない。

 えーと、チンダル湖と大間ダム。

 思い出したくもないけど、これはねえよな。圧倒的に。それで、「吊り橋の定員は10人です」とか看板あってさ。

 けど、向こうとこっちと両岸からこう、なんというか、すれ違いはしにくいからみたいなところがあって。それで、我々行くかと二、三歩踏み出したら、対岸から意を決した集団がぞろぞろと向かってきやがんの。あからさまに10人以上。
 それで、いったん引き返しましょうって。したら、向こう、団体客らしく止まらない。今度はこっちに行列ができる。先頭はわれわれ。なんというか、変な汗が出てくる。ああ、それで、団体が途切れたとき、行きましょうって、女、俺より先にスタスタって、え、そんなに速いの? あ、なんでこのタイミングで小雨降ってくるんだ馬鹿、ああ、両脇の鉄線強く握ると前に進みにくい、けど、手を離すのはぜったいに嫌。つーか、長い、長すぎる。まだまだある。でも、後ろからすごい人々の気配。馬鹿か。つーか、揺れてる、ぜったい揺れてる。マジ、10人以上歩いてんじゃねえだろうな、ふざけんなよ。ああ、揺れる、怖い、死ぬ、死ぬ、死ぬ。

 ……対岸にたどり着いた俺は、ヘナヘナと腰を抜かしたかと思うと、なにかこう、急にひどい目に遭った動物のように走りだしたという。脱兎の如し。そして、そのまま300段くらいある階段の200段くらいまで一気に駆け上がったらしい。

 後ろから来たほかの人たちは、階段と遠回りを避けて吊り橋を往復したらしい。アホか。死ぬだろう、このキチガイどもが。子供とか、こんな恐怖に晒していいと思ってるのか? 虐待だろう。ほら、もう、かわいそうに、頭がおかしくなって、「楽しい」とか言ってるじゃねえか。

 ああ、でも、「やっぱり自分はやめます」って言える勇気。勇気がなかったんや。大本営も、連合赤軍も、みんな同根や。

 もう、俺は、二度と、吊り橋をわたらない。吊り橋をわたらない。川ならば泳いでわたろう。

 旅館の露天風呂でアブに刺されそうになった話とかはしねえよ。おしまいだ。

つづく→SLと登山鉄道を乗り継いで中空重力式ダムを見に行く(その3) - 関内関外日記(跡地)