おれに肉体労働は向かない、おれに向く労働はない


 三連休だったらしいが、肉体労働をしていたのでよくわからない。肉体労働といっても、スコップで穴を掘ってまた埋めるとか、穴掘って埋まってみて念仏唱えてたら源氏の追っ手に見つかるとか、そこまでのものでもなく、ある種の屋内の施工の手伝い(零細企業ー!なのでたまーにある)といったところだったが、まあ、あきれるほどまったくもって疲れてしまった。立ちっぱなしというのも疲れたし、すきを見て休むとか、力を抜くとかいうのもわからんし、そもそも非力なので力抜いたら落とすし、みたいな話であって、まあまったくいかんというところだ。こういう仕事のあとの一服ならいい気持ちになれるかと思ったら、そんなこともなかった。回復中だった打撲もまた痛み出した(が、痛み止めの薬が活躍した。「打撲で飲み薬?」とか思ったが、胃薬付きで二種類も処方されるようなのは、やはり現代医学においては効くものなのだ)。
 じゃあ逆に、一日中椅子に座ってマウスより重いものを持ったことないです、みたいな仕事というか、AdobeのAi、Ps、Dw、IDその他テキストエディタメーラーの奴隷としてモニタと睨めっこしてる(今もメールの返事一本待ってて手が空いているからだらだらと……いや、やるべきことはあるんだけどさ)のがいいのかというと、まったくそちらがましであるようには思えるが、そうなったらなったで、椅子に座ってらんねーみたいな気にもなって、そこらへんウロウロしたりゴロゴロしたりしたり、ストレスを押さえるためについついアルマールレキソタン飲み過ぎて脱力具合に気づかずマグカップからコーヒー垂れ流すとか、まあそれなりにいかんということである。キーボードにコーヒーをこぼすとギコギコ異音を発してよくない。
 おれに必要なのは、立ち仕事に耐えられるホンダのパワーアシスト足か? おれに必要なのは座ったまま死にたいと思えるほどすばらしいワーキングチェアなのか? 否、いずれでもない! うそ、いい椅子はほしい! いや、それはともかく、やっぱり働くとかいうのは嫌いなのであって、よくみたら「嫌」と「働」ってなんとなく字の細かさとか似てるし、「鍬」と「鋤」みたいな関係(字面の話よ?)にあると思う。繋いでみて「嫌働」とかいうとわりとしっくりくるところもある。ないかもしれない。あってもなくてもどうでもよろしい。もう、まったく。

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↑要するに、こういうのに座らせろと言いたい。というか、乗りもしないロードバイク買わなきゃ、こんな椅子2.5台くらいは買えたか。