goldheadさん、アイカツとすれ違う

 ランドマークタワーのあのあたり、たまにFMヨコハマが公開録音とかしている場所、そこに人だかりができていたのでした。だれか有名なアーティストが来るのでしょうか。しかし、goldheadさんはどうもそのようではないと思いました。客層がFMヨコハマにゲストとして来るようなアーティストのそれとは違うように感じたのです。どちらかといえば、すばらしい『ストライクウィッチーズ』のイベントで感じたそれに近いと思ったのです。だからgoldheadさんは「ちょっと知られたアイドルかしらん?」などと思ったのです。ふと、人だかりのそばに看板を見つけると、次のようなものでした。

 『アイカツ』か! 噂に聞く『アイカツ』なのか! goldheadさんは少しうろたえました。なぜうろたえたのかは彼にもよくわかりませんでした。ただ、そこに、そのステージにだれか声優さんが来て歌うのかと思うと、そわそわするのをとめられなかったのです。しかし、goldheadさんは『アイカツ』を全くと言っていいほど知りません。せいぜい「アイカツおじさん」という単語をネットで見たくらいです。あと、親戚の集まりの時、従姉妹の子供がハマっているということくらいでしょうか。そんなわけで、あわててiPhoneWikipediaなどを読んでみたのですが、よくわからない、というのが正直なところでした。
 ところでこの日、goldheadさんは一人ではありませんでした。女の人と一緒なのです。これから飯に行こうというところ、開演までは50分近くあります。さすがに『アイカツ!』ファンというわけでもありませんし、飯に行きました。タイ料理でランチです。量が多く、辛かった。女の人が3/4で「もうお腹いっぱい」というので、残りもgoldheadさんが食べました。goldheadさんは胃をムエタイ蹴りされたようになりました。
 そんな状態で店を出て、聞こえてきたのが生歌でした。『アイカツ!』のショーがはじまったのです。

 大人ゾーンは一杯、よく見えません。しかし、なんとなく見逃すのももったいない気がして、「胃が苦しいので少し休ませてくれ」などと言って柱にもたれながら3曲くらい聴いたのでした。

 すると、女が「ほれ」といって『アイカツ!』の頭に巻くなにかを持ってきたではありませんか。スタッフがお客さんに配っていたもののようです。こんな、天江衣のリボンのようなもの、どうしろというのか。そもそもgoldheadさんは『アイマス』はいくらか知っていても、『アイカツ!』は知らないのです。そんなことを力説しても、女は呆れたような顔をするばかりでわかってくれません。いったいこの頭に巻くもの、どうしたらよいのでしょうか? 途方に暮れるgoldheadさんでした。おしまい。