国道駅

横浜トリエンナーレの冊子を読んでいたら、周辺展示物の一つが国道駅にあるという。野毛ちかみちのわかりにくいところにあるようなやつだろう。おれは思った。おれは、あるジャンルでは有名な国道駅に行ったことがなかったな、と。おれは埃をかぶっているロードバイクを用意した。このあいだ70kmいきなり走ったのはリハビリとしてやりすぎだった。近場から慣れていこう。このロードバイクに慣れていこう。それが重要だと思った。ポタポタとポタリングして、1時間くらいで帰ってくる。それがいいんじゃないかと思った。iPhoneで道を確認して、おれは家を出た。

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花月園」だか「生麦」あたりの信号で右折……。と思っていたら、「国道駅」という信号があって、そこに国道駅があったので驚いた。おれは第一京浜を何度も走ってるはずだが、気づいたことがなかった。あれ、これなの? という感じだった。おれは自転車を降りて横断歩道を渡った。スマートフォンで「国道駅」の標識を必死に取ろうとしている女の子がいた。日差しが強すぎて反射して写らないのだろう。

ほう、これが。

そう思ったおれは裏に回ることにした。裏に回ったら、「○○を歩こう会」のような一団がやってきた。案内役がなにか鶴見線の説明などしていた。おれはそこから裏を少し戻り、第一京浜に戻り、家に戻った。転けそうにならなかったし、クラクションを鳴らされることもなかった。とくにこれということもなかった。おれの関心は次の日の菊花賞だった。