さて、帰るか

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昨夜は何時に寝たのだろうか。午前0時は過ぎていたとは思うが、4時だの5時だのまで起きていたとか、座椅子で6時までうとうとしてしまったということもない。ともかく、普通に寝た記憶しかない。

次の記憶は今朝の午前9時だった。目がさめてトイレに行った。もう少し眠りたいと思ったので、マウスピースをポリデントに沈めて、またベッドに戻った。

そしておれは二度寝から目をさました。枕元のiPhoneを見る「16:50」。

「?」

iPhoneの時計が壊れたか、なにか更新されていないのではないかと思った。そうして、とりあえず競馬のアプリを立ち上げた。日付は今日。すべてのレースが終わっていた。メーンの府中牝馬ステークスの結果を見る。間違いない。おれの今日の馬券成績は0戦0勝0敗だ。

いや、そんなことはどうでもいい。いったいどうなっているのか皆目見当がつかない。なにが起こったのかさっぱりわからない。ありのまま今起こったことを話すぜ、状態だ。おれの土曜日はどこに行ってしまったんだ。競馬、図書館、休日出社。もう、部屋も外も暗い。そして寒い。

そうしておれはまさにキツネに犯されたような顔でシャワーを浴び、唯一できることである休日出社をした。もう仕事を終え、帰るところだ。いったい、なにがどうなっているんだ。ひょっとしておれはさらわれたのか? キツネ型宇宙人にUFOでさらわれて、おれの人生から一日を奪ったのか? まだどこか呆然としている。こんな調子では、やはりまともな社会生活など送ることなどできず、自死か路上か刑務所に行くしかないのだろうが、これで刑務所というのも無理があるだろうし、路上は雨が冷たい。選択肢は狭まっている。このところなにも食べたくない。食べるのが罪悪のように思えて、空腹にもならない。ただ寝ていたい。身体はその指令を忠実に果たしただけなのか?