承前。といったところで、読まない人は読まなし、そもそもこの記事が人に読まれるかどうかもわからない。
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して、ファイザー二本目を打ちに行った。土曜日のことである。雨が降っていたので徒歩で会場に向かった。それでも早すぎたので、道中にある会社に入って時間を潰した。
自動的に二回目の予約が取れるシステムだったので、一回目でも見かけた目の不自由な青年とその母親をまた見かけた。わからないだけで、そのほかの人たちも一回目で一緒だった人たちである可能性が高い。
十分前に会場について、五分時間を潰して、建物に入った。おれの前にだれも並んでおらず、前回とすぐに前回と同じような手続きになった。驚きなのは、接種待合で待つこともなく、そのまま、どうぞどうぞと問診に進んだことだ。基本的に注射苦手なおれは、いきなりの死刑執行のように感じた。
問診のゾーンに入ると、たぶん一回目と同じ医師が待っていた。しかし、医師が「はじめまして」というので、「はい」と答えた。一日に何人さばくかわからないけれど、いちいちワクチン摂取者を覚えることはできないだろう。
二回目なので、前回の副反応を聞かれる。「筋肉痛だけでした」と答える。そして、すぐに接種。歩いてきたので、やや汗ばんでおり、袖がスカッとめくれない。あれ、あれ? 朝、予行演習はしたのに。
と、医師が袖を抑える。すみません。「アルコール大丈夫ですか?」、「はい」。「力を抜いてください」。「はい」。
プツッ。
「これで、あと二週間くらいですか?」
「まあ、でも、これでずいぶん気が楽になったでしょ?」
うん?
あ、なんか気が楽になった、かもしれない。
たぶん、今後二度と会うことはないだろうけれど、この医師はいい医師だ。そう思った。おれは少し、気が楽になった。接種後の感染という可能性もある。まだまだ接種できない人もいる。それでも、おれの気は、楽になった。そう感じた。言葉の魔力である。
とはいえ、副反応という「気」ではどうにもならないものが待っているかもしれない。いちいちツイートしたので、貼り付ける。
ペスト医のピアスをつけてワクチンを打ちにいく。 pic.twitter.com/4SObFPSY40
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ワクチンに満ち満ちたおれ。 pic.twitter.com/NlVydBLYt5
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
すた丼で副反応に備える。 pic.twitter.com/2m12JF5i1P
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目から3時間経過。37.0℃(休日の平熱)、左上腕やや痛み。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目から4時間、37.2℃、左上腕の痛み増す。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目、5時間経過、37.4℃。左上腕の痛み広がる。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目、7時間経過、1時間前バファリン飲む、37.0℃。バファリンのおかげか左上腕の痛みもない。喉が渇くくらい。……明日になってひどい熱発するような予感はない。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目、9時間経過。バファリンが切れてきたのか37.3℃、左上腕に痛み復活。逆に言えばバファリンよく効く。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目、翌朝、37.8℃、悪寒ゾワゾワ。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月14日
ファイザー2本目、23時間経過。バファリン飲んで、薄手の毛布かぶって二度寝。目が覚める。寝汗がひどかったので着替えついでにシャワー。昨日買っておいた菓子パン3つとコーヒー。37.7℃。悪寒はおさまった。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目、26時間経過。36.9℃。寝てたら熱下がった。ピークは去ったか。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目、27時間経過。昼にカップスターを食べる。蓋に女性の顔が印刷されていてびびる。買って持ち帰っていざ食べるまで気づかなかった。乃木坂46の梅澤美波という人らしい。身体にぞわぞわする感覚が少し残り、室温にしては暑く感じる。37.4℃。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目28時間経過。37.8℃。競馬やってて熱くなってきた。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
カラテがんばった!
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目30時間経過、37.5℃。コンビニアイス食った。室温はかなり低くしているが、暑く感じる。悪寒はない。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目、32時間経過。36.6℃。熱は下がった。身体はだるい。晩飯食べるの面倒というくらい。でも、少し空腹。さっきカロリーメイト的なものを食べてチオビタ2000も飲んだのに。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目、35時間経過。まだ熱っぽい。37.1℃。体力消耗。しかし、たくさん寝たし、栄養ドリンクとか飲んだし、すぐ眠れるわけでもなさそうで。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
ファイザー2本目、36時間30分経過。もう面倒なので書きたくないが、寝る前に熱測ってみたら37.5℃。バファリンさっき飲んだのに。明日はとりあえず午前休か。
— 黄金頭 (@goldhead) 2021年8月15日
こんな感じである。「カラテがんばった!」は意識が朦朧していたわけではなく、関屋記念の結果である。おれは「カラテ強いんじゃね?」と思っていたのだが、テレビで須田鷹雄が「関屋記念は外枠が強い。カラテ本命」としていたのを聞いて、やはり人気のソングラインよりカラテを選ぼうと思った。カラテは勝てなかったが二着。勝ったのはロータスランド。ほぼ本線である。こちらは亀谷敬正の本で指摘されていた「前走中京記念を人気で凡走した馬」とばっちりであった。馬連と三連複ありがとうございます。
関屋記念|2021年8月15日 | 競馬データベース - netkeiba.com
さらに、熱発の中、札幌の最終、三連単を獲ったのも美味しい。
藻岩山特別|2021年8月15日 | 競馬データベース - netkeiba.com
人気のソーヴァリアント頭は逆らえないと見て、一着固定の三連単。最初はあまり旨味なくともエイシンヒテン(二人気)、フジノロケット、セントオブゴールド(三人気)の三頭かと思ったが、なにかひっかかってプロースを加えた。これで、案外人気していなかった道営馬のフジノロケットとプロースがひっかかって、ほぼ万馬券。東スポ紙面ではフジノロケットにわりと印があり、プロースは薄かった。ともかく、これで土日の収支がプラスに転じた。二レースで取り返した。こんな日もある。
競馬の話はいいとして、ともかく二日目朝の熱発と悪寒はひどかった。ぞわぞわ、ぞくぞく。いつ以来だろうという感じ。薄手の毛布をかぶって寝た。汗をかいた。これが副反応のピークだった。とはいえ、高熱はだらだらと続くのだが。
でも、三日目(土曜接種、月曜)の午前は身体がだるく休んだが、午後から出て問題なかった。その程度。単純熱発は熱発時の症状と体力減衰はあるが、終わってしまえば終わってしまうもの。後遺症などあるウイルス感染などとは比べようもない。
ここで、副反応に必要だったと思うものリスト。あくまでファイザー、四十代、独り身の条件だし、個人差が多いだろう。
◎鎮痛解熱剤……おれの場合は飲み慣れたバファリンA(一番普通のバファリン)。熱発を抑えるほか、注射箇所である左上腕の筋肉痛まで緩和したのですごいと思う。各々、飲み慣れたやつでいいと思う。飲んでいないとすれば、まあバファリンでもいいかもしれない。いずれにせよ、鎮痛解熱剤は用意しておくべきだ。
○飲み物……水道水でもいいのだけれど、やはりスポーツドリンク的なものの方が効くような気がする。テンションが上がる。いや、上がっちゃいけないか。ともかく、喉が乾いた。
▲かき氷、アイスクリーム……普段あまり食べないのだけれど、せっかくだからとコンビニで買った。熱出てるとき、冷たいものはいいね。予想以上に助かる感じがあった。
△食べ物……食べ物、というと漠然としているが、いつもより空腹を感じた。コンビニで惣菜パン買っておいてよかった。これについては、こんなまとめを先に目にしていた。
これについては、ワクチン接種という緊張(手続き、注射など)からの解放という気の緩みと、単純熱発による消耗が原因かなと今は思うが、まあ個人差もあるだろう。なんというか、風邪の諸症状なしに熱発だけで体力を使うから、空腹を感じる余地があるというか。あくまでおれの感想。とはいえ、おれは風邪のときもあまり胃にくることが少なく、「いつも以上にカロリー摂って回復!」なのだけれど。
ともかく、腹が減る可能性もあるので、簡単に食べられるものを用意しておいて悪くない。ゼリーでは物足りないので、コンビニおにぎり、惣菜パンくらいでいいかと思う。
まあ、実体験としてはそんなところ。
で、ワクチンの人生的意義というか、そういうものについて。これについて、おれは一回目接種後になにか暗いことを考えたが、二回目の医師の「気が楽になったでしょ?」の一言で、なにか気が楽になった。一週間か二週間くらい待つにしても、おれはそれほどリスクの高い行動をしてきていない。
これで、ちょっと街を歩いていても安心があるかもしれない。映画館くらいには一人で行くかもしれない(去年からの流行時に行かなかったわけでもないけれど)。好きな人と気兼ねなく会えるかもしれない。カメラを持ってちょっと出歩いたりできるかもしれない。
もちろん、マスクはつけつづけるし、飲み歩いたり、旅行に行ったりもしない(もとよりそういう習慣もないし、そうする金もない)。それでも、気が楽になったというのが正直なところだ。同じ横浜市でまだ接種できていない人が大勢いるのはわかっているし、おれの「基礎疾患」が優先足り得るのかどうかというのは結構考えたことだ(承前)。それでも、とりあえずおれ一人楽になった。いや、零細企業、少人数だが、高齢者の多い我が職場においても、一つ楽になる要素が増えた。
今後の人生はわからない。いきなりコロナの経済的影響で終わるかもしれない。ただ、今しばらくは、この「気が楽になった」を味わいたいと思う。せめて、今くらいは。