【一問一答】広島・鈴木誠也「ここまで大きく育つことができた。感謝しかない」 - サンスポ
──鈴木球団本部長がポスティング容認を表明した。会談内容は
「球団には少し前の年ぐらいからそういう風な気持ちがありますっていうことは伝えさせてもらった。今年のシーズン中も『気持ちは変わらんのか?』みたいな感じでいわれたりもしていたんですけど、レベルアップするための段階の中にメジャー挑戦っていうのがあった。その段階に僕自身が来たと思ったんで、挑戦したいです、っていう風に伝えさせてもらいました」
ついに鈴木誠也のポスティングによるメジャー挑戦が明らかになった。明らかになったもなにも、かなり多くのカープファン、あるいはプロ野球ファンが想像していたことだ。おれもそうだ。カープの鈴木誠也はひとまず今年で見納めだ。そう思っていた。
今シーズンの鈴木誠也。タイトルも獲った。首位打者になったし、もうちょっとで本塁打王にもなりそうだった。大活躍だ。
……とは言えない。少なこともおれは言わない。残念なことに、序盤、中盤の鈴木誠也は精彩を欠いていたと思う。なんかしっくりきていない。ベンチで苛立ちをあらわにすることもあった。チームの成績も、コロナの影響などもあったが上がってこなかった。今年の誠也はヒーローインタビューを受けている誰かに後ろから氷水をぶっかけるような明るさがなかった。明るくなれる感じではなかった。まあ、もうそういういたずらっ子の歳でもないけれど。
オリンピックでも、日本の四番を任された。おれは、「今年の誠也にはあまり期待しないでくれよ」と思った。チームは勝った。しかし、個人的な数字はついてこなかった。
そして、カープもいよいよ終戦気味となって、おれはJ-SPORTSオンデマンドとDAZNを見なくなることが増えた。おれは金持ちでもないので解約した。
……と、思ったら、なんかカープ浮上してきてな。浮上と言っても、すごい奇跡が起これば3位も? くらいだったけれど、それでもここまで上がってくるとは思わなかった。そして、鈴木誠也もガンガンぶち上げてきた。9月の成績なんてなにが起こったのかというレベルだ。
そして、ついに今日、ポスティングが明らかになった。正式発表だ。正式発表の前にも、「ほとんど確定的!」みたいな報道もいくつかあった。そういう報道を見ても、そうだろうなあ、と思うばかりであった。
が、しかしなんだ、正式発表となると、これはこれで、もうこれはなにか、ああ、そうか、誠也がいなくなるのか、そうなのか。なんだか、わかっていたことだけれど、いざ、そうとなると、なんかあれだな。いろいろ考えてしまうな。
とはいえ、まあ、わかっていたことだし、あとはもうアメリカで大暴れしてくれというしかない。あまりアメリカで「神ってる」(懐かしいな)なんて表現はされないだろうが、そのくらいやってくれ。やれるはずだ。鍛えられたパワーと、繊細な求道者のような感覚。
だいたい、上のコメントでも「レベルアップするための段階の中」に「メジャー挑戦」があるというのだ。メジャーリーガーになることが目的ではない。レベルアップのための渡米だ。まだまだ伸びるぜ。
ただ、怪我だけには気をつけて。でも、コミュニケーション能力とかは問題ないはずだ。シーズン前に向こうでエルドレッドと再会したりするのもいいかもしれない。おい、そういう対談どっかやってくれ。
それはまあいい。向こうでは、大谷翔平という、怪物というか、なんというか、もはやそれそこちょっと違う領域で野球をやっている同級生もいるが、鈴木誠也も日本プロ野球の生み出した結晶の一人だ。活躍を期待する。そして、アメリカ人の野球好きどもに「ヒロシマカープハスゴイセンシュヲハイシュツスルナ」と言わせてやれ。なぜかカタカナ語で。頼んだぜ。