音楽教師で君が代に紙貼り付けさせるのがいたんだよね。
はてな匿名ダイアリーでふとこんな書き込みを見つけた。
ブワーッと忘れていた記憶がよみがえった。
べつに封印していたわけではない。単に忘れていただけだが。
そうだ、小学校、毎年、教科書が配られる。音楽の教科書も配られる。最初にするのは、最初だか最後だかのページに載っている「君が代」のページに、配られたプリントを貼ることだった。校歌かなにかが印刷されていたと思う。
とくに、説明はなかったと思う。
説明がないのが、なんか変な感じだった。
そして、隠されるここには、なにが印刷されていたのだろうと思った。ちょっと思うばかりで、探求はしなかった。そのていどの「儀式」だった。
そもそもおれは音楽の時間が嫌いだったので、早く終わってほしいと思うばかりだった。
とはいえ、六年間、やったのだ。言われれば思い出す。君が代に紙を貼る。
そして、おれは君が代が歌えない。
小学校の六年間で習うことはなかったし、中高一貫校に上がってみれば、学校ご自慢の吹奏楽部がいて、式典では彼らが吹奏するだけで、斉唱させられたこともない。
変な話ではある。おれは「愛国行進曲」も「海ゆかば」も「水師営の会見」も「愛馬進軍歌」も「空の神兵」も「加藤隼戦闘隊」も「麦と兵隊」も「ラバウル海軍航空隊」も「ラバウル小唄」も「歩兵の本領」も歌えるのに……。
かれらの教育は成功したのだろうか? それとも失敗だったのだろうか?
ただひとついえるのは、おれはかれらが嫌いだということだ。
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日教組はちゃんと「君が代」の代案を用意していたのを知っているか?
機嫌がよくなくても、会社からの帰り道、自転車漕ぎながら軍歌を小さな小さな声で口ずさむことあるよ。
おれの母校で行われていたこっちの「儀式」を、忘れることはねえぜ。