暇は依存症の悪友

 

寄稿いたしました。

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このごろ、依存症に興味を持っている。というか、おれ自身がアルコールやギャンブルに依存しているからだ。

 

アルコール、薬物、ギャンブル、ゲーム……いろいろ依存症とされているものがあって、それぞれに違うところもあれば、同じところもある。

 

おれが「これは同じなのでは?」と思うことが一つあって、「暇は依存症の原因の一つ」というものだ。やることがないので、ついついやってしまう。はまり込んでしまう。これだ。

 

上の「ゲーム障害」にも、「ゲームをするから学校に行かなくなる」のか、「学校に行かなくなってゲームをするのか」みたいな話は出てくる。小学生のときと、大学のときに不登校の経験のあるおれは、あきらかに後者だった。やることがない。ゲームでもするか。それで、ゲームばかりやっている。さて、そのときおれが「ゲーム依存です」(当時そんな言葉はなかったが)って医者に連れて行かれたらなんと診断されただろうか。おれとしては、「いや、学校が嫌なので行かないのであって、ゲームをしたいからではないです」と主張したことだろう。

 

まあ、いずにせよ、暇は依存症の悪友である。やることがないから、ついついはまりやすいものにはまってしまう。最近、どこだったか、大学卒業して社会人になったら、かつての遊び友達とも疎遠になり、やることがなくなってパチンコにはまった、なんて話も見た。

 

それで、おれも新たに一つ、「暇」によって依存症になりかけていることがある。依存症というにはまだまだ足りないが、自分でも「これはちょっと異常なのでは」と思っていることがある。それはなにか、「スマートフォンでネットを閲覧すること」だ。

 

なんの「暇」か。それはおれがここのところ減酒していることによってできた「暇」だ。350ml缶で一缶。500mlの炭酸水一本。これしか飲まないと、長時間飲酒に使ってきた時間が潰せない。

 

その空白に入ってきたのが、スマホである。これがもう、だらだらと見始めると止まらない。そりゃあおれは今までもネットをたくさん見てきた。見てきたのだが、このたびのスマートフォンによるネット閲覧はちょっと異常だ。たとえば、食前(食事と合わせるには甘すぎる)にほろよい一本飲んで、ついついネット見始めて……そのまま二時間とか経って、野菜炒めを作りはじめることができない。

 

食事のあともそうだ。ついついスマホを見続けて……気づいたら深夜だ。なにを見ているのかといえば、はてなブックマーク経由でニュース記事やらなんやら、ひたすら情報を追い続ける。Xも見るけれど、あまり長くはない。長いといえば、あれだ、この令和の時代になって5chをよく見るようになった。今までは、必要な話題を追うときにアクセスするくらいだったが、いくつかの自分の趣味に関する板、スレッドを執拗に追ってしまう。書き込みはしない。

 

そんなんで、なんかもう、やけにスマホばっかり見ているな、というか、なんでやめられないんだろう、ということになりかかっている。ちょっと心配なので、精神科医にも言ったが、「べつにネットゲームに課金しているわけでもないから」ということで、とくに問題にされなかった。

 

まあ、あれだ、「害のある依存を、害のない依存に替える」ということかもしれない。酒を飲みつづけるよりは、スマホを見続けるほうがましではある。

 

とはいえ、おれは昨日書いたように、減酒やめようかなとか思っていて、スマホ依存をやめられるかもしれない。それはそれでどうなんだ、という話ではあるが。いずれにせよ、人間なにかに依存せずには生きていけんのよ。