K-1 WORLD MAX 2005〜日本代表決定トーナメント〜

 実のところ、山本“KID”徳郁の欠場で、楽しみの度合いが半減していた。が、やっぱり見ないわけにはいかないでしょう、ということでチャンネルを合わせる。しかし、二日連続で格闘番組放送とは。

  • 小比類巻貴之vs安廣一哉
    • しょっぱなから小比類巻登場。なんとなく見た目というか雰囲気が魔裟斗っぽくなってるような。で、試合の方は3R終えて決め手なく延長へ。ヒース・ヒーリングみたいな髪型の安廣の動きがいい。延長は完全に安廣ペース。終了と同時に安廣が手をあげ、コヒ選手はロープにうなだれた。……が、驚きの判定でコヒの勝利。いや、驚きといっても、なんか冷めた驚き。「えー、ここまで露骨っすかー」って感じで。何やら1〜3Rの判定もどうのこうという話もあるらしいけれど、それを踏まえても全然納得できない。救いは会場からもえらくブーイングが起きていたことかな。そんなんでこういうのが無くなるとは思わないけど。
  • 武田幸三vs宮田和幸
    • ともに鍛え上げられた肉体ながら、タイプが対照的に見える二人。‘超合筋’とはよく言ったもので、カチカチ固そうな武田と、弾力性がありそうな宮田。宮田の方は、なんか動きを見ていてケビン・ランデルマンを思い出した。で、試合の方は宮田がよく頑張ったという感じ。武田は無理せずじっくり行ったから3Rかかったのかな。

 ……などと思っていたら、武田故障。「骨が見える」だの「肉が飛びました」だの、そんなスプラッターな。しかしなんだ、トーナメントなんだからそこら辺もちょっとどうにか考えてほしいな。いや、KID相手に激闘で、というならまだしも、急に出てきたレスラー相手だったし、なんだかな。

  • 村浜武洋vsHAYATO
    • K-1が始まる前に、テレビ朝日の「銭金」を見ていたら、村浜の所属する大阪プロレスの人たちが出てきた。練習生がビンボーさんで、社長のスペル・デルフィンなんかも登場というわけ。そして、それを紹介していたのがビビる大木で、その大木がK-1の裏に登場したのがフジテレビの「トリビアの泉」。トリビアで大木の隣に居たのは、なんとK-1MAX現役王者の魔裟斗である。これはいったいなんの因縁だろうか! 試合の方は体格で有利なHAYATOさんが押していたけど、起死回生のハイキックを首筋にぶち当てて村浜のKO勝利。自らの商品価値にこだわる男らしい勝ち方だった。
  • 宇野薫vsセルカン・イルマッツ
    • 両者とも魅力ある選手だとは思うけれど、このマッチメーク、このルール?という感じ。イルマッツなんて、立ち技でこそ見栄えする妙技が活きるんじゃないのか?よくわからん。試合は宇野がわざわざ分かりやすいようにひっくり返して仕留めたように見えた。ただ、一瞬イルマッツが首を取ったかに見えて、そこらへんは大したもの。あと、バックドロップか!?と思わせた場面も。けど、やっぱこのマッチメークおかしいよ。
  • 小比類巻貴之vs新田明臣
    • リザーブマッチを勝って上がってきた新田。ケツのところに「泥棒日記」と入っており、「何だ?ジャン・ジュネか?そういや『ブレストの乱暴者』も『薔薇の奇蹟』も読みさしのままだなぁ」と思っていたら、いきなり試合終了。こんなケンカキック見たことない。一応会場大盛り上がりで大団円……なのか?

 いやはや、なんかK-1ってちょっと迷走気味だな。その中でMAXだけはうまく行ってるように見えていたけど、今回のはどうだったんだか。相変わらずTBSの画面構成はゴチャゴチャしてて見にくいし。今後の巻き返しに期待したい。