やっぱりWinnyって変

http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-060223-0007.html

 自衛艦コールサインや戦闘訓練の内容など「秘」扱いのものを含む海上自衛隊のデータが、大量にファイル交換ソフトウィニー」を通して流出、インターネット上で閲覧できる状態になっていたことが23日、海自の調べで分かった。

 俺は仕事上の理由からマッキントッシュしか使ってこなかったので、Winnyは知識の上でしか知らない。もちろん、キンタマウィルスも。そして、この両者がタッグを組み、警察や原発や刑務所の情報がネット上にばらまかれていって、とどめかどうかわからないが、ついには軍事機密の大放流ときたわけだ。俺はもう、何かSFでも見ているような気になってしまう。とんでもないウィルスが誕生して社会が混乱していく。秘密というものが許されず、あらゆる情報があらゆるところに流れ出ていく。個人も組織も無く……。そう、たとえばカート・ヴォネガット。大きなアイロニーを含んで、スラップスティックが繰り広げられ、世界が変わっていく。あるいは、P.K.ディック。これは崩れゆく社会の中で、自我が問われるものになるかもしれない。
 ……などと変な空想をしてしまったのだが、さすがにこのニュースはシャレにならんか。あるいは、ウィリアム・ギブスンでも士郎正宗でもいいが、これは一つの電脳戦の罠で、流れていく情報の行き先をたどり……、って結局空想か。まあ、俺にとってWinnyも軍事機密も同じくらい縁がない。とはいえ、この件にしたって単純な人間の大ポカが確実に介在しているわけで、人類のやること、ある部分は西暦9000兆年になっても何もかわらないのかもしれないのであった。