煮え切らない男の煮ものする

 昨日はサトイモとレンコンとニンジンとジャガイモと鶏肉を買った。ジャガイモはいざというときの食糧であり、残りで煮ものをつくる算段。
 それで、材料切ってたらレンコンの入る余地がないのでやめた。自宅にPCないので、ケータイを頼りに適当に検索。どこかの誰かのいろいろなレシピを参考に、どこの誰でもないろくでもない方法で調理、調味。
 調味が問題だ。俺の煮ものにふさわしいキーワードは「老人ホーム」、「糖尿病患者用」といったところだ。どうも濃くならない。煮え切らない。勇気がない。
 ただ、それが俺だ。たとえば、普通ギャンブルをやる子に親は「やめなさい!」と言うだろう。だが、俺は母に「あんたホントに度胸がないわね!もっと賭けなさいよ!」と言われたことがあるくらいなのである。断っておくが、母自身は賭け事など縁遠い常識人です。
 で、俺はもっと醤油をかけてみた。それで味見して「ヤバイ、濃すぎる」くらいの思いをした。それでも、目ェつぶって煮込んだ。
 それで、どうなったかというと、やっぱり老人ホームちょっと濃い目、くらいのもの。うーん、出汁とか、酒とか、みりんとか、塩、砂糖、やってますよ? 鶏肉も、どこかの誰かが軽く揚げるようなこと書いてあって、そりゃあ無理だけどって、下味つけて小麦粉ふって、重曹かけて(柔らかくなるらしいので。でも、ゆでるときに泡でてきておどろくね)、ジューってやったりしてんだぜ。
 やっぱあれか、味見のとき、舌が「スープ」とかの感覚でいるのかもしらん。「これ、飲むんじゃないぞ」という意識を強く持とう。まあ、健康的でいいけどさ。