食い物があってみんな食える方がいいとは思うんだ、が

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070612-00000902-san-soci

グッドウィル介護撤退 コムスン受け皿、数社前向き

 介護事業で儲けて悪いかといえば、儲けていいと思う。介護が美味で、みんなが介護事業に参入して、サービスを競い合って、価格も下がって、利用者には選択肢もあって、悪いものは淘汰され、それで介護事業がにぎわって、介護従事者の給料が上がって、物を買って、景気も良くなって……、というのが高卒の俺が想像する自由主義経済の理想なのだけれども。「ボランティア精神」だとか、立派な心持ちのひとびとの善意に甘えるようなものは、小規模ならともかく、世の中の大きな仕組みの中で頼るには頼りなさすぎる。善意の人たちに粉骨砕身の努力を押しつけて、それで回っていけると、それに賭ける、頼る、それはまずいように思う。それこそ善意や夢を食い物にしているように思う。やっぱり、経済活動、というと味気ないが、人の糧になるものでないと、持続はしない、そんな感じで。
 そんなわけで、「銭の亡者かな?」と思わせるような連中が介護に入ってくるってことは、介護が持続可能な業界、銭のタネであり、ナイスな介護環境のはじまりのように思えたのだ。たとえそれ自体が粗悪だったとしても、競争が起こり、淘汰される。むろん、自由競争させておけばいいわけでもない(http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20070221#p1)けど、誰も見向きもしないよりは、いいんじゃないのか、と。
 が、どうも、なんか、不正でもしなきゃ儲けられないとか、なんかもう、押し付け合いになってんじゃねえのかとか、ひょっとして「が」の方が大きくて、競争なんかにさらさせずに、お上がやってりゃいいんじゃねえかとか、まあ、ちょっともうちょっと、見ていかなきゃわからんが。
 しかし、将来介護を受けられるような身分だと勘違いしているのかね、この俺は?