さらば小山田、こんにちは岸本、木村

http://www.sponichi.co.jp/baseball/flash/KFullFlash20071129004.html

 広島の小山田保裕投手(31)と横浜の岸本秀樹投手(25)、木村昇吾内野手(27)の1対2の交換トレードが29日、両球団から発表された。速球派の中継ぎ投手と守備力の高い内野手を求める広島と、抑え経験の豊富な投手を必要とした横浜の思惑が一致した。

 なんか、横浜に来る小山田にこんにちはって感じだけど、まあそのあたりは敵地在住カープファンの宿命。そう、小山田を出すか。ブラウン政権下ではあまり出番もなかったしな。‘ハマのヒゲ魔神’なんて斬新なニックネームでももらって頑張って欲しい五十嵐英樹。これでカープは黒田と新井の穴が埋まり、ベイスターズクルーンの穴が埋まる、良いトレードだ。書いていてむなしくなってきたとか書いたら失礼か。
 いや、俺は新戦力に餓えているのでこれはいい話に違いない。穴を埋めるといっても、空いた穴と同じ量の土をそっくりそのまま埋めるなんてのは無理な話。だったら、少しずつでも埋めていく、それが正解。やがて芽を出し幹を伸ばし葉を茂らせ花を咲かせ、阪神やメジャーに伐採される。
 いや、それでいい。萌芽更新だ。いつでも若葉で戦えカープ。『マネー・ボール』(id:goldhead:20071114#p1)にこんなくだりがあった。

アスレチックスのさまざまなマーケティング調査によれば、ファンがいちばん重視するのは、やはり勝ち星だ。無名選手を集めて勝利すれば、ファンが増え始め、やがて無名選手が有名選手になる。逆に、有名選手を集めても負けてばかりいれば、ファンは球場へ足を運ばず、有名選手は無名選手に成り下がる。陽の当たらない選手たちがを緻密な軍団に育てて、スターが誕生していくようすを眺めることは、貧しい球団を運営する者にとって極上の幸せだろう。

 「現状維持などできるはずがない」などともあった。この本で取り扱われていたことが完全に正しいとは言わない(著者自身が選手を数値と駒に還元してしまうやり方に違和感を覚えているところが面白い)が、このくらいの意識を持ってもらいたい、カープには(踏み込んで言ってしまえば、古くなった大木を養うだけの水分や養分があるのですか? と。これには俺自身、頭で賛成、ハートで反対)。
 で、その考えでいけば、クローザーなんてのは絶好の売買の駒だとか。小山田は永川が出てきた直後に売れば、もっとよかったかもしれない。まあもちろん、日本でトレードってのは、そんな簡単な話じゃあないけれど、トレーダーのような嗅覚、判断力、確固たる理論、そんな松田オーナーが見てみたい。例えば、阪神が「どうせ年俸払えないだろ」って金本外したりしたら(東スポに書いてあった!)、先にオリックスに売り飛ばす約束取り付けて、変則三角トレードするくらいのことはやってもらいたい。そうだよ、このトレードは、その一歩だ。第二弾、三弾を楽しみにしているぜ。