- ナイフでここまで人が殺せるのか
- どこまでがトラックによる衝突か、ナイフによる刺殺かはわからない。ただ、一本のナイフ、刃渡り12cmほどのサバイバルナイフで、これまで大きな被害を出すというのは驚いた。アメリカで銃乱射事件などがあると、「こういった人間が手にできる凶器の殺傷力を考えると、銃はおそろしい」などと思うのだが、ナイフだってこんなに。いや、もちろんこの犯人が銃を手にできる環境にあったら、もっと被害は大きかったかもしれない。安全度には大差がある、が。:いきなりナイフ規制の話が出てきたようだが、さあどうだろうか。はっきりいって、包丁やハンマーでも同等以上の殺傷力を持っている。とはいえ、武器を持つことによって人が変わる、ってことは十分にある話でもある。きちがいに刃物ではなく、刃物がきちがいにする、そういう流れ。いや、中学生時分サバゲーごっこに励み、規制直前のバタフライナイフや『カメレオン』のニーヤが持ってたみたいなナイフとかいろいろ持っていた(たぶん探せばどっかにある)、隠したナイフが似合わない僕はそう思う。けど今、ニーヤのナイフの一般名詞が知りたくてナイフサイト見てたら……いや、いかんよ。でも、しかし、かっけーなあってのは否めない。不謹慎承知だが。でも、たとえばこういうナイフ趣味、愛好家にとってのナイフと、通り魔にとってのナイフは違うだろう。違うけど、そんなこと外からはわからない。ある人がずっとそのままということもない。ナイフに限らず、いろいろな局面で。
- 犯人の実名報道が早かった
- 金銭や怨恨以外の殺人というと、まず犯人の責任能力云々となって、それがどうもそういう人が犯人だというと、実名報道が無くなり、続報も消えていくパターンがある。この件は消せるほどの規模ではないが、いきなり名前出たな。そこの基準はどうなっているのだろうか。:そもそも俺は、障害や病気があろうとも、その人がその人である、人間である限り、ほかの人間と同じように扱われるべきであって、法による判断は法に従うとして、その他の面で配慮しすぎることは、かえって偏見のもとではないかと思う。:しかし、そもそも実名報道をしていいのだろうか。推定無罪がある以上、裁判の判決を待たずして、実名報道という社会的制裁を食らわすのはリンチではないのか。もちろんこの件は現行犯であって、よほどの奇想天外のことが無いかぎり犯人であるわけだけれど。じゃあもうちょっと微妙なケースではどうするのか。裁判員制度なんてものも始まるのだぜ。:でも、でもだ。事件が起きて、犯人の情報も被害者の情報もひた隠しにされ、知らないところで裁判が進み、知らないところで判決が出て……という社会が健康だろうか。それはそれでちょっと怖いような気がする。いや、怖いだろう。やはり報道は必要だ。やりすぎはよくない、という当たり前のところに落ち着いてしまうか。