俺は年が終わるまで打てるような人間になりたい。年が明けてもすぐに打ちはじめられるような人間になりたい。

 有馬記念に負けても東京大賞典があるし、東京大賞典に負けても東京シンデレラマイルがあるし、今日は東京2歳優駿牝馬がある。
 おまけに、俺は知らない間に、JNB経由で競艇と競輪のネット投票口座を開いていた。昨日は、KEIRINグランプリがあるというので買ってみた。競輪はよく知らない。スポニチの予想を見て買った。山崎芳仁という選手が気になった。“4.00の大ギア使い”らしい。よくわからないが、なんかパワーがありそうだ。なんかこう、すごいんだろう。
 が、吉岡稔真が「自分が山崎選手の立場だったらと考えると、苦しい立場だ」とかなんとか。前を追いすぎると伏見に差されるし、仕掛けがおそければおいていかれる、と。一面で白川道も似たようなことを書いていた。なんとなくビギナーとしては、わかりやすさから山崎を買いたいところだが、そこはグッと我慢する。
 では、外枠の二人だろうか。よくわからないが、メダリストということで出ているらしい永井選手、それをマークする小嶋選手。こういうラインがあったら、この二人から買うのかどうか、よくわからない。ライン間の差し同士とか、そういう場合もあるのだろうか。今回は佐藤という選手が単騎だとかで、それもよくわからない。
 そこで俺は、本命を7番井上昌己選手にした。一面の顔写真を見ると、ただ一人メガネを掛けていたからだ。メガネの人間として応援したい。そう思った。というか、吉岡、白川予想に乗っただけとも言える。二人の予想がどうなのかはさっぱり知らない。で、3番三宅、5番佐藤、9番小嶋に向かって男らしく三連単一着固定で六点。さらによくわからないので、上記選手全部の車単ボックス。これで十分だろう。なんかわからんが、奇数ばっかりだ。
 と、これを、買い物先の待ち合わせ中に打ち込んだ。最初エラーが出るのでなにかと思ったら、競馬の習慣で車番を「03」だとか「07」だとか打っていたのだった。競輪は18人立てなどないので、「0」は不要なのだった。ともかく、beginner's luckだ。
 ……と思ってたら、二着に1番平原選手、奇数違いじゃないか、となる。一着、三着、四着という有様だ。これは惜しい。いや、まあ、レースも見ていないし、ナンバーズ買ったようなもんなんですけれども。
 そういうわけで、KEIRINグランプリが終わっても、東京2歳優駿牝馬があって、桐花賞があって、高知県知事賞があるのである。なんとか最後に適当な的中をして年を終えたい。俺はそう思う。