6年間男子校だった俺が『男子高校生の日常』を見るのこと

男子高校生の日常 スペシャルCD付き初回限定版 VOL.1 [Blu-ray]

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 アニメ『男子高校生の日常』をここ数日で立て続けにみた。おもしろかった。後回しにしていたのにはとくに理由もなかったが、まあ思わず引き込まれて一気にみてしまった。原作は未読。声優がいい仕事してるっぽいとか、あるいはなにかアニメの演出的なことはわからんが、たぶんその辺もいいのだろう。そのあたりは解説も分析もできん。おもしろかったとしか言えん。
 しかし、俺になにか言えることがあるとすれば、「男子高校生の日常」ということだ。いや、俺は男子校という意味で「男子中学生の日常」を経ての「男子高校生の日常」があった。一応はそういう背景があって、わりと「どんくらい日常だ?」と構えてしまうところがないではなかったのだ。
 で、どうだったかというと、ある部分はすげえリアルだったということだ。とくに印象的なネタというわけではないだろうが、やることがなくてキャッチボールしようってなって、ボールがないから脱いだブレザー投げて届かないとか、棒が落ちてたら拾ってロールプレイングがはじまるとか、そういうところだ。
 って、そんなんは男子校特有の話でもないか。男はいくつになっても棒を拾うものだってサイバラも言ってたような気がするし。でも、なんつーのか、ああ、そういえばパイプ椅子でサッカーしたことあったよな、などと思い出したりもする。
 でも、わりとなんか「あれ、違わね?」って思うのは、女っ気の多さだ。ただ、これはもうリア充とそうでないものの格差というものかもしれない。思えば、なんか同学年でもまったく交流の無かった「三ヵ年」(高校から入ってきた連中)は、文化祭とかで女と話していたような気がする。あとは、友人関係の中で女きょうだいがいるかいないかとかは偶然に左右される話か。 
 しかしまあ、俺は俺の経験しかないから言うけど、あんなに女っ気あったら、どんなんだったろうと。でも、そこんところで、このアニメにまったく女っ気なかったら、俺が一気に見たかどうか怪しいし、文学少女はすばらしすぎるし、りんごちゃんはかわいいと言わざるをえない。
 おまけ部分といえるかどうか知らないが、そこは「女子高生は異常」だ。さあ、女子高生(この場合、「女子校生」の方が正しいのではないか?)が異常なのかどうかしらん。しらんが、今思い出したが、友人の中に一人だけ姉のいるやつがいて、「姉貴に言わせると、男子高校に通ってるやつは、共学の人間からすると異常らしいぞ」とか、そんな会話があった。「ぜったいにホモかなにかだと思われてるらしい」、「え、マジかよ」みてえな。
 まあしかし、男集団にいれば、その中でかわいい子を好きになったりすんのは当たり前だろ。いや、マジで。そのあたりは前も書いたような気がするから勝手に探せ。でも、やっぱりあの強烈な性欲、女を欲するみてえなところ、脳味噌に精液詰まってるみたいな感じは、『男子高校生の日常』でそのまま描けねえだろというか。いや、でも、そんなにあけすけな猥談みてえな、率直なところの話はしたっけ、しなかったっけ。さすがに女装の記憶はないが、このアニメ程度だったっけ。
 なんというのか、心にモヤがあってよく思い出せないや。そうだ、俺は友達を作るのが遅く、なおかつ最後まで維持できない人間であって、いくら「中学高校時代の友達は一生ものだぞ」とか教師が言ったところで、そんなもん断ち切れてしまって、まったく一人であって、完全に今は自由なのに満足していて、そんなところはある。
 まあ、まったく一人とか言うのは嘘で、つきあってる年上の女いんじゃんといえばそうなのだけれども、しかしその相手も考えてみれば変わり者であって、会話の内容なども「首長族があの金属の輪っかを外すと首の骨が折れて死ぬらしいわ」、「いや、死にゃしねえでしょうが、なんか折れやすくなるかもしれねけーど」とか、そんなんであって、まあそれが事実かどうかはウィキペディア先生に聞けばいいのだけれども。とりとめもなく、おしまい。