自民党不支持者が岸田内閣を応援するのは矛盾しているのだろうか?

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東スポ一面より

岸田内閣、低調な船出 支持率45%・不支持率20% 朝日世論調査 [2021衆院選] [岸田政権]:朝日新聞デジタル

内閣支持率は45%で、不支持率は20%だった。発足直後の支持率としては、現在の方法で調査を始めた2001年の小泉内閣以降で、麻生内閣の48%を下回り、最低となった。

各社から発足したばかりの岸田文雄内閣の支持率について世論調査が出た。数字に違いはあるものの、おおむね「低調」というところで一致している。ここしばらくの発足時支持率じゃ、そうとう悪いほうだぞ、くらいの結果だ。ご祝儀はなかった。

 

岸田内閣の支持率49% 甘利氏起用「評価せず」54% 本紙世論調査 | 毎日新聞

意外に低いという印象。こりゃ選挙でけっこう議席減らすか?>"内閣支持率は49%と5割に届かず、昨年9月の菅義偉内閣発足時の64%を大きく下回った"

2021/10/05 17:19

 

これについておれは、ちょっと意外に思った。世間とのズレを感じた。もちろん、党の役職にワイロ・ドリル・パンツを起用するあたりは失望ものだが、しかしまあ首相が安倍晋三菅義偉ではないのだぜ。それだけで十分じゃないか、というとおかしいか。

 

自民党新総裁に岸田氏 決選投票で河野氏に勝利 | NHKニュース

自民党支持者じゃないから言ってもしゃあないけど、四候補のなかでは一番まともな人のように見えた。最低限、法にのっとったまっとうな政治を望む。

2021/09/29 15:41

まあ、おれの「最低限」のハードルが低すぎるせいがあったかもしれない。もっとも、ワイロ・ドリル・パンツで「法にのっとった」政治ができるのかどうかわからない。党の方に問題児を配置して、閣僚はまともに構成、という考えかもしれないが。

いずれにせよ、なんというか、岸田首相は「まとも」な感じがする。なんかひさびさに「まとも」な政治家が首相になった、という感じがする。真面目、と言い換えてもいいだろうか。ともかく、なにか自分の言葉で普通にしゃべることができそうだ。

って、日本国の内閣総理大臣に求められるのがその程度のことでいいのかというのはともかく、その程度を求めざるをえないくらいに自民党政治はひどい。権力に居座りつづける期間が長すぎて、さらに官邸に権力が集中するような選挙制度もあって、なんかもうよくない。

よくないのだが、なんとか岸田首相には自民党内のしがらみを振り切って、とりあえずは自分の政治をやってもらいたい。え、党内人事、組閣の段階でしがらみだらけ? かもしれないが。まあ、それでも、安倍や菅ではないのだ。頑張ってもらいたい。もちろん、現時点で首相としての資質、手腕はまったくの未知数で、ここ数年よりもっとひどいという可能性もないわけではないが。

……

………

というのを、自民党不支持者、少なくとも今まで自民党に投票したことは選挙権を得てすぐの地方選挙一回(出身中高が一緒という理由だった)、次も入れる予定もない人間が言うのは矛盾しているだろうか。

そこんところが、ようわからん。たとえば、「野党の勝利を真に願っているのであれば、与党の首相は最低最悪のぼけなす野郎だったほうが、政権交代に近いじゃないか。だから、与党総裁選もしょうもないやつが勝てばよかった」という考え方もあるだろう。

具体的に言ってしまえば、支持率低迷の不人気菅相手に選挙をやったほうが、野党は戦いやすかった論だ。

一理ある、とは思う。

けれど、その時点で国のリーダー的存在である内閣総理大臣が間抜け野郎であることを望むのも、なんか違うな、と思うのである。大臣も無能揃い、汚職者揃いで能力も倫理もない……それを望むっていいことなのか。

現実問題として、今この時点での政権与党は、できるだけましな人間によって、ましな政治をして、あまねく国民のためにがんばって働いてほしいと思うのである。そういう意味で、自民党は支持していないけれど、自民党の総裁候補のなかでは自分にとってまともに見えた岸田さんが首相になったのは、まあよかったと思うわけだ。立憲民主党の政策を横取りしているといっても、それによい効果があるのであれば、だれがやってもよい。

いい政策はだれがどこから横取りしても、実行されればよい。供託金を没収される泡沫候補の政策を、当選者が実行したっていい。結局のところ、民が幸せになればいいのであって、べつにA党がやろうがB党がやろうが、どうでもいい。一国の政治の目的は国民の幸福であって、どの党の勝利でもない。べつに国民の幸福などと言わなくてもいい。おれ一人にとって悪くないのであれば、チャウチャウが総理大臣でもかまわない、と言ってもいいかもしれない。もちろん、おれ一人にとって悪くないことが、多くの人にとって悪いことであれば、それが実現しないというだけのことだ。チャウチャウ首相は失脚だ。

……というのは、あまりに節操のない、都合のいい妄想だろうか。よくわからない。党派に重きを置く人間にしてみれば、おれが隠れ自民党支持者ということになるのだろうし、べつにそう言われても構わない。ぜんぜん構わない。おれはおれの投票をするだけだし、言いたいことを言うだけだ。

そうだ、投票だ。いきなり選挙だ。いきなり選挙でどうなるのか。政権交代はなさそうだが、この支持率スタートの岸田自民党はけっこう議席を減らすかもしれない。そうなったら、どうなるのか。そこんところは、よくわからない。

おれは自民党は下野すべきだと思うし、その方向に進むならいい。いいのだが、政権交代に至るまでの期間は、その時点の与党にしっかりしてほしいとは思うのだ。それとも、徹底的に無能が政権を握って、党内もバラバラで、レームダック状態でなんらましなこともできず、国民が失望のどん底にあって、それで次の選挙を待つのを望むのが正しいのか? 再度言うが、そこんところはよくわからない。

それを一般論にできるのか、今の日本の状況について考えるべきなのか、そこのあたりもわからない。

おれが大学で政治学でも学んでいれば、もっとまともな答えを出せていたかもしれないが、高卒の人間の考えることとは、このていどのことなのである。多くの国民がどのていどなのか、それもわからない。