CSファーストステージ・カープvsベイスターズの感想!

2023年10月14日 広島東洋カープvs.横浜DeNAベイスターズ - プロ野球 - スポーツナビ

2023年10月15日 広島東洋カープvs.横浜DeNAベイスターズ - プロ野球 - スポーツナビ

 

我が広島東洋カープ対横浜DeNAベイスターズのクライマックスシリーズファーストステージが行われた。カープはほとんどシーズン三位というところで、ベイがコケてくれたおかげで僅差二位確保、地元開催となった。

 

戦前の予想。カープファンのおれは「ベイスターズ勝ち上がりそう」だった。なにせ、カープが苦手とする東、今永の両左腕が先発してくるのだ。勝ち目が薄い、くらいには思っていた。

 

一方で、広島の好材料がなにかといえば、ほぼベストメンバーが戻ってきていることだった。相次ぐ主力の故障に悩まされたが、全員揃ってるな、という感じ。もちろん、調子の良し悪しはあるだろうが、とりあえず全員集合。新井さんも「CSだよ全員集合」って言ってたし。

 

でもって、一戦目はやはり最多勝投手の東をなかなか打てない。こちらの先発床田も粘るが、ついに六回、首位打者宮崎の一振りで二点ビハインド。正直、もう負けたかと思った。

 

が、ここからがカープもしぶとい。調子がいいのかどうかちょっとわからんという西川龍馬が犠牲フライで一点返す。そして二点目の奪い方がすごかった。八回、ホームランか三振か三振か三振かというデビッドソンが四球で歩く。すかさず代走の切り札羽月。矢野が送りバントで二塁に行くと、そこからすかさず三盗を決める。とどめは(点差的にとどめじゃないけど)菊池のスクイズだ。これで同点。ノーヒットで同点。

 

それまま延長戦に突入。カープはチャンスを作るも点取れずの展開。しかし、十一回裏、途中出場の秋山翔吾がセンターの頭を越すサヨナラヒット! カープが先勝。

 

二戦目は来年メジャー行きも噂されるエース今永が先発。こちらは森下。初回、西川がソロホームランで先制するも、今永の調子はあがっていく。一方で森下は制球に苦しむようなところもあって、球数も増えていく。そんな状態のなか、ついに森下降板。変わった大道が一戦目に続いて好リリーフ。その裏、先頭打者は代打末包。ここで一発レフトスタンドにホームランを叩き込む。末包の持ち味完全発揮。

 

が、次の回、代わった中崎が連打を浴びてピンチに。そこでターリー投入。ターリーは一戦目でも勝ちがついたように、シーズンでも勝ち運に恵まれている。もっとも、リリーフ失敗で先発投手から勝ち星を奪う、というパターンもあったけどまあいい。で、ターリー打たれて同点。もうターリーの勝ち運に頼むしかないのか? また延長戦か? という展開に。今日は矢崎をコロナで欠いているところもよくない。

 

と、思ったら八回裏、満塁のチャンスを作って田中広輔が代打でタイムリー。さらに秋山の犠牲フライで大きな二点。最後は島内→栗林がきっちりしめて連勝。ファーストステージ突破となった。

 

まあ、まさにカープは総力戦、全員野球。とはいえ、これってシーズン中とたいして変わらない、とも思った。あまり厚くない選手層、ベテランも中堅も若手も使って、なんとかぎりぎり点取って、過労を心配するくらいの勝ちパターンのピッチャーで逃げ切る。とにかくぎりぎりのシーズンだった。それがもう、ヒーローインタビューで田中広輔も言ってたけど、CSでも同じような野球をした。それに尽きる。

 

もちろん、新井監督の采配が冴えていたというのもある。スタメン、代打、代走、継投、失敗もあったが、成功のほうが多かった。選手のモチベーションを上げ、チームの雰囲気を盛り上げる能力には疑いがないが、なんか勝負勘みたいなものもあるんじゃないだろうか。

 

一方で、ベイスターズ。おれは毎日ハマスタを見て自転車通勤している横浜市民なので、カープの次に気になるチームであり、好きなチームだといえる。それなりに試合も見てきた。で、他チームのことに言及するのは気が引けるのだけれど、なにかこう、選手個々の能力は高いはずなのに、なんかどっか噛み合わないな、という印象がある。三浦監督の采配にベイスターズファンがけっこう批判的なのもそのあたりだろうか。たとえば、終盤の重要なシーンで大田泰示にバントを命じるシーンがあったが、大田はバントがうまくない。ハマスタ最後の中日三連戦(カープの二位を願って中日を応援しながら見ていた)でも、大田はここぞというときにバントを失敗していた。森繁和が呆れていた。あのシーン、どうしても送るなら代打を出すべきではなかったのか。ほかにも、秋山に頭を抜かれたサヨナラのシーンの前進守備とか、蝦名に代打を出さなかったとか、いろいろと批判の声が評論家やファンからも見える。来シーズンは今永とバウアーが抜けるかもしれず、一応地元民としては少し心配だ。

 

が、他チームのことはいい。カープだ。甲子園でも「高校球児のように」総力戦、全員全力野球をやるしかない。CSファーストステージでもいつもどおりの野球ができた。それをやるだけだ。もちろん阪神は強い。カープとベイスターズのつぶしあいを見ていても、これじゃあ独走するよな、という感じすらする。こちらの先発陣が足りてないのも事実。アドゥワもアンダーソンもがんがん投入するしかない。大瀬良は不調でちょっと心配。でも、やるしかない。確率は低いとは思うし、「あんだけシーズンで離されておいて日本シリーズ行く権利あるの?」とか、なんと言われようと、勝てば勝ちだ。下剋上してやれ、カープ!